2013年12月3日火曜日

TOM'S Angel T01

㈱TOM'S は 74年に設立されて以来、トヨタのクルマ向けにアフター・パーツを制作、
販売を手掛け、更に トヨタ車によるレース活動を行っている。
モータースポーツにおける その活躍は目覚ましく、ル・マン24時間、全日本F3、
F3000、フォーミュラ・日本、スーパー・フォーミュラ、Super GT 等、著名なレースで活躍する。

そして 創立20周年に際し 91年から企画をスタート、94年の東京オートサロンに出品すべく
当時のロータスF1のデザイナー・Martin Ogilvie 監修のもと、英国 トムスGB で試作し、
自社ブランドのロード・スポーツの販売を目指してプロトタイプを制作した。
それが この "トムス エンジェル T01 " である。

トヨタ4AG・AE101/1.6リッター と MR2用の5速ミッションを搭載し、バスタブ状のカーボン・
モノコックに、前後ともスティールのサブ・フレーム、ガル・ウイングのドアと
ランチア・ストラトスのフロント・グラスを応用、クイックリリース・ステアリングとエアコンまで
装備して 車重700Kg に仕上げた。 パワーは 158Hp、0-60mph を 5.5秒で走り切る。

日本に持ち込んだ後は 当面 輸入車として登録したが、コンスタントに販売するには
日本の車検に合致せねばならなかったのだが、京都の童夢 同様、運輸省の意向で、
小ロットのスポーツカーの認可を得るのは 事業的に至難の業であった。
よって、Angel T01 は この世に一台、唯一無二のクルマとなってしまった。

さて その T01 は 現在、匿名・エンジェル キングさんの手元に昨年 入庫し、動態保存されて
イベントにも積極的に参加、普段は 神戸のラボ テクニカルサービスさん でメンテを受け、
幸せな日々を送っているという。

かって私は トムスの御殿場・ブランチに訪れ、T01 の企画にも携わった竹内氏の
レクチャーを受けて、現在も同所だと思うが、その周辺を20分ほど 走行させてもらった。
実は その際、シートベルトをせずに走ってしまった為、おまわりさんに呼び止められたが、
地元 トムスの顔に免じて(!?) 勘弁してもらったものである。 時効だ !

それにしても、イギリス・アメリカ共に100社近いキットカー・メーカーが存在し、
ユーザーは その喜びと楽しみを享受している。
しかし 我が国では、エコと安全の "旗じるし " のもと、国土交通省の おメガネは厳しく、
キットカーはもちろん、日本製で小ロットの手づくりスポーツカーは日本では皆無だ。
これらのクルマを どうしても 登録したい際には、国の意向にそった "改善" をせねばならず、
ユーザーはそれをクリアするのに 100万円以上の出費を強いられているのを ご存知か ?
最近では 新規登録以前に ブレーキ・テストも受けねばならず、
その為の お役所のテスト代にも 120万円も取られるらしい。 何んなの、これ !?

" 庶民 " の楽しみを制限する 国の意向は いかがなものか I?  はなはだ遺憾ではある。
文化に対する 国の意識レベルの低さを露呈するものであろう。

今日も テレビで、町工場の技術力を称賛していたが、日本で この手のスポーツカーを
造らせれば、充分な技術的レベルのクルマを仕上げるのは さほど難しいことではない。
唯一の成功例である "トミーカイラ " でさえ 200台近くを販売し、バック・オーダーを
抱えていたにもかかわらず 登録のハードルが上がってしまった為、販売を断念している。
日本では 昔から、"泣く子と地頭には勝てぬ " と言われていた。
それが理不尽でも、町民は "役人には逆らえない" という 例え言葉だ。

そして いつの日か "改善" をせずに 、輸入したままの状態で 日本の路上を走れるのを
夢見て、日々 "改善" に努力している British Green Yokohama であります。

今週は Ariel Atom の新車が港に到着している。  あ~、頭が痛い !!  車検、大変 !!!