2011年4月5日火曜日

FORD GT 40

[topgear]
1965 Ford GT Roadster

Ford GT40は、60年代後半から70年初頭にかけてのレース・シーンでは
絶対に はずせない究極のアイテムだが、5月、イタリアのCernobbio の
Concorso d'Eleganza Villa d'Este に於いて、オークションに登場するのは
上の写真のクルマで、車台番号がGT/101~112まで在る
3ケタのシャシー番号中のGT/111

GT40は当初、"Ford GT" と呼称されていたが、レースに本格参戦する頃から、
"Ford GT40" となり、車台番号も GT40 P/1000番台からの表記となった。
(下記の Safir Engineering 製のGT40も、この一連の番号を引き継ぐ。

GT/111 は、65年のタルガ・フローリオにも出場した経歴を持ち、
その際、軽微なクラッシュをしたが大事には至らず、1990年に
南アフリカに在ったのが確認され、2007年にレストアされた後、
同年のGoodwood Revival でも走行している。

GT40 のオリジナルは、プロトタイプを含めて、当時133台だけ製造され、
主にレース用として、シェルビー・アメリカンを始め、その頃の名だたる
レーシング・チームによって多数のレースに出場し、輝かしい戦績を残した。

但し、後半になり一部がロードカーとして市販されたが、このクルマのように
屋根のないロードスターは、その後の発展型として登場した"J・Car" と共に、
ごく稀な存在であった。このLinden Green の車体色も、ほぼオリジナルに近い。

生産台数のほとんどは、英国のFord Advanced Vehicle が関与しているが、
オリジナルの生産が終了した約10年後から、フォードから正式な版権を取得
したSafir Engineering が約30台を生産し、当店でもそのうちの4台を
輸入販売している。SafirGT40 は、ほとんど本物と言ってよい。
ちなみに、Safir はその生産の最後にに、4台だけ、オリジナルでは本来、鋼板
のモノコックであったのが、その部分をアルミ・モノコックに換えたシャシーを
使用し、車体重量もV8を積むのにもかかわらず700Kg台後半で、
超軽量なGT40を製造し、当店にもオファーがきたが、その頃はバブルも
崩壊し、購入するに至らなかった。価格は25万ポンド位だった様に記憶する。

現在は、Safir 流れを"Superformance" が受け継いでいる。
いずれにせよ、超レアなアイテムであることには間違いない。
こと ヒストリックなレース・アイテムとしては、この世でも第一級に評価される。

今後、コレクターを目指す人は、是非とも入手すべきクルマの一つであろう。
但し、当時の本物は高いですよ !