2013年12月30日月曜日

God bless you Michael !

      [BBC Sport]
ミハエル·シューマッハは、彼の新しいフェラーリオーバーオールでポーズ

Michael Schumacher(44歳)は 昨日の朝、フランス アルプス・Meribel のスキー場で
コースを外れて転倒し、重体に陥っている。
video/bfmtv

事故当時は彼の14歳の息子 Mick も 父と一緒に滑っていたようだが 単独でコースアウト、
岩に頭を強打して、着用していたヘルメットも損傷するほどだっだ。
転倒直後は意識もあったが、立ち上がろうとしたときに急に状態が悪化した。
レスキューが現場に駆けつけた時は、シューマッハは意識はあった様で、
生命に別条はないとされていたが その後急変している。
目撃者によれば、外傷からか 出血も認められている。

すぐに地元の病院に運ばれたが昏睡状態に陥いり、日本時間20時40分に南仏グルノーブル
Centre Hospitalier Universitaire de Grenoble にヘリで搬送され、緊急手術を受けた。
しかし 状況は好転していない様で、メディカル・チームも正式なコメントは避けていた。
硬膜外血腫、脳内出血を発症していた模様。
http://www.espn.co.uk/formulaone/sport/video_audio/269843.html?genre=12;sport=4
Mainichi News Japan 
もしヘルメットを着用していなければ即死だったろうと言われている。

治療には パリから急行した有力な脳神経外科の医師Gerard Saillant が当たっているという。
手術後 Saillant は、"彼の様な(高度に訓練された)人は 普通の人より回復の可能性は高い、
しかし まだ予断はゆるさない " とコメントしている。
年明けの3日は彼の誕生日にあたる。
one Opinion

フェラーリ在籍時代のボス・Jean Todt らが病院に駆けつけ、家族と共に事態を見守っている。

祈ろう !!


ゲレンデ外領域に雪の中に散在ボルダー
[mirror.co.uk]

PS ; メルセデスのRoss Brawn も病院に向かっている。

   Ferrari Commentary


追伸、本日(31日・火曜日) 二度目の外科手術を実施、結果は僅かながら良い方向に
    向かっているという。 しかし 重体であることには変わりはないようだ。

2013年12月29日日曜日

Made in Liverpool  

[Liverpool Echo.co.uk]
The Supercar to be made in Liverpool. The BAC Mono car with BAC directors Neill (seated), Ian Briggs and Mayor of Liverpool Joe Anderson at the Liverpool waterfront














                                                                                                  
Briggs Automotive Company (BAC) は、このクリスマス前に Liverpool の新社屋への
移転を完了したことを発表している。

BAC は リバプール市長・Joe Anderson の肝入りで、同市の "Making It ! " 企画に参画、
市が推進する "Local Enterprise Partnership"主旨に基づき、これまで本社のあった
Holmes Chapel から、市の東南部に位置する Speke Hall 工業団地に移転した。
BAC は 市の助成ファンドを受けて 新たな生産・開発の拠点を新設し、同市の目論む新たな
雇用の創出にも役立つことになる。

余談だが、至近には "Liverpool John Lennon Airport" が在る。

市としても 新規の雇用に期待できるとともに、リバプール地域に於けるハイエンドな会社が
もたらす先進的な創造力が、市の将来に大きく貢献することを期待している。

2009年に起業した BAC は、"MONO" の生産を順調に推移させ、
その卓越したハンドリング とクォリティーの良さは 世界的にも高い評価を得ている。
その生産は いまだバック・オーダー状態にあるが、これまでの実績を踏まえて、
これは想像だが、いずれ 次期モデルの開発も公表できる様になるのではなかろうか。

同社の今後に 期待していいだろう !

2013年12月28日土曜日

Saturday Music / Stevie Wonder

StevieWonderPA250511

Stevie Wonder。 50年5月、ミシガン州 Saginaw 生まれ。

誕生時の保育器内での過酸素から、未熟児網膜症になり 生後すぐに失明する。
11歳でモータウンと契約、12歳でデビューして 全米No.1 のヒットを飛ばし 一躍スターダムに。
70年頃から モーグ・シンセサイザーを駆使して 自身のスタイルを確立していった。
73年、初のグラミーを獲得て以来、計22部門で受賞を果たし、その独特の節回しと声色、
音楽的センスで圧倒的な支持を得ている。

85年には USA for Africa / We are the World に参加、2009年12月には国連大使に
任命される。
また 2000年の大統領選では ゴア氏を支持、オバマ大統領の就任式のイベントでは
ステージで熱唱した。
ボブ・ディランやジョーン・バエズの様な強いメッセージ性は無いものの、独自のポリシーを貫く。

75年から2010年にかけて 計12回の来日公演を行っている。
最近では、au のCM ソングに "Someday at Christmasu " が使われているなど、
時代や国、世代を超えた支持を受ける。
尚、2014年には 8年ぶりに アルバム 2作をリリースする予定だという。

Spain-Live in London  Partime Lover  I justcalled to Say I love You
Isn't She lovely & Sunshine of my Life  Superstition
Superstition with Jeff Beck  with Sting  +Prince / Live in Paris
Live in Hyde Park 2010  Lately

おまけ with Diana Ross


[guitarshoptv.com]

注: いつもながら想うことだが、出来るだけ リアルな音で聴いて欲しいワケだ。
パソコンのスピーカーでは 限界がある、というよりも リアルではない。
PCオーディオのレベルで聴くのがベストだが、せめて HDMI 端子からテレビに接続して
画像と共に聴くだけでも 全然違ってくる。 音を聞いても " 感動しなければ 意味が無い。"

参考 : TEAC / Reference 501 series

2013年12月25日水曜日

Merry Christmas


メリークリスマス
[Pic ; Autoguide]

Merry Christmas to You !!

今年もいろいろ有りました。  いいんだか、悪いんだか というところでしょうか !?
2014年は きっといい年 になるでしょう。
きっと(キット)、....... そう Kit Car です。

キット・カーの国、イギリスは 来年も きっと 楽しいクルマを創造するに違いありません。
楽しみです !

2013年12月24日火曜日

LA Santa

クリスマスランボルギーニいたずらサンタ
[Source ; wlth.com]


今日は クリスマス。 

めったに雪はふらない LA だから、サンタは Lamborghini でお出かけ。
やっぱ、V10 でしょ !! 
但し 黒の Gallardo は、ソリが使えないので 急遽 レンタ・カーを借り受けたものだ。
その後 Hollywood Beverly Hills を訪問(?)、プレゼントが足りなくなったので
Ghirardelli Chocolate で調達しようとしたら、パトカーに遭遇。
取あえず その場は おまわりさんに愛想を振りまいて走り去ることに。
http://www.youtube.com/watch?v=Qurxc8_Yx9U

一方、別のサンタは バイクで Mulholland Drive を駆け抜ける。
http://www.youtube.com/watch?v=efw5UiKumQI


では、以下 恒例の クリスマス・ソング を。

Michael Bolton / Silent Night   / White Christmas
Celine Dion / Ave Maria
Mariah Carey / All I Want for Christmas is You
Wham ! / Last Christmas
Beach Boys / Little Saint Nick   / Christmas Day   / Blue Christmas
Bing Crosby & Andrews Sisters / Santa Claus is Comin' to Town
Andrews Sisters / Sleigh Ride
Ella Fitzgerald / Jingle Bells
Stevie Wonder / Someday at Christmas

おまけ  Stevie Wonder / Full Album (37Min.)

尚、これはクリスマス・ソングではないけど 是非 オススメ 。
何故か この時期になると聴きたくなる。  / We are the World
そして これが素晴らしい !!  Selected of God Choir
and more  Eminem / Lose Yourself

それと、こんなのも好きです。 自称 アウトローだし、扱うクルマも アウトロー !
Atmospheres Band / Remix
Dokken / Santa Claus is Comin' to Town
Zebrahead / All I Want for Christmas is You
Twisted Sister / I'll be Home for Christmas   

でも ヤッパリ 達郎、最後はこれで。
"May Peace be in the World !!! "  世界が平和でありますように。

2013年12月23日月曜日

Kamui Kobayashi

[foxsports.com]
小林可夢偉が2014ケーターハム席のトップ候補として浮上している。 (写真:ゲッティイメージズ)

小林可夢偉Caterham F1 のドライバー・シートに近づく有力候補としてノミネートされている。
先週には、ケーターハムのファクトリーで 可夢偉の姿が目撃されていた。

チーム代表のトニー・フェルナンデスは 既に今年半ばには その座を退いており、
現在は若い Cyril Abiteboul が後任としてチーム運営にあたるが、成績は芳しくない。
ビジネスマンであるフェルナンデスは、これ以上チームのために 時間とカネを掛けられない
という事だろう。 よって 資金的なスポンサードの出来るドライバーを求めることになる。

可夢偉は、自身とサポーターから 600万ドルを用意できるといわれており、
同様に 200万ドルのスポンサードを持つ Marcus Ericsson の名も 候補に浮上している。

両者とも まだ確定はしていないものの、かなり有力視されているのは 間違いなさそうである。
でも、最後まで どうなるか判らないのが この世界だ。
遠からず決まる事だろうが、もう少しの間 注視する必要がありそうだ。

2013年12月22日日曜日

Cars in Cuba

[oncubamagazine.com]


本日22日は冬至で、いよいよ冬が本格化する。 そこで今日は " 熱い” キューバの話を ひとつ。

この夏 8月、元F1 ドライバー・David Coulthard は、現地のクラッシックカー・クラブの招聘で
Infiniti Red Bull Racing Team のスタッフ達とともに 首都・ハバナを訪れ、
"9th Havanna Rally Castrol Cup 2013" に参加、1955 Pontiac Convertible
ドライブし、70キロのコースを楽しんだ。
http://www.youtube.com/watch?v=B82xYY1too4

彼がチョイスしたポンティアックは、ほとんど全てのパーツがオリジナルだったが、
クルマのオーナーは 走行の信頼性を得るため、ダイナモはオルタネーターに、
ドラム・ブレーキはディスクに交換していた。

キューバの共産党機関紙 "Granma" によると、この9月末に キューバ政府と
Raul Castro 国家評議会議長の裁量で、1959年の革命以来 初めて自動車の売買を自由化
することになった。 そして 10月1日から 売り手・買い手共に4%の税金が課税される。

これまでは 革命以前に 事実上 アメリカの統治下にあったため、それ以前から国内にあった
クルマに限って売買が認められていたにすぎず、古いアメ車を 治しなおし 乗っているのが
現状だった。 それ故、キューバはクラッシックカー天国と化していた。
http://www.youtube.com/watch?v=R-aALD7XVls
しかし、今回の法改正によって クルマの売買が解禁されれば、ノスタルジックな街の光景が
一変するかもしれない。 さて、どうなることやら !

だから いまのうちに キューバに出向いて、現地で生産される上質な葉巻 を吹かしつつ、
ヘミングウェイが 人生の三分の一を過ごしたといわれるキューバで、そのうんちくを語り、
彼が愛飲した モヒートや "パパ・ダイリキ" を傾けながら その足跡をたどってみる、
なんて旅がオススメだ !!

2013年12月19日木曜日

Audi R18 e-tron quatorro 2014


Audi-R18-e-tron-quattro-2014-LMPA-FIA-WEC-2.jpg-large
昨晩(現地18日)、独 IngolstadtAudi Forum で開催された "Audi Sport Finale" で、
次期 "Audi R18 e-tron quattro" が一般公開された。

アウディ は 来年度も このLMP1 Car で、WEC(FIA World Endurance Championship)
全8戦と、6月14~15日にかけて行われる Le Mans 24H に3台の e-tron quattro が参戦、
Toyota LMP1 や新たに参戦するPorsche 919 Hybrid らと 一戦を交える。
尚、ドライバーについては 後日発表される。

この10月にアップされている モンツァを走行するビデオでは、その速さと安定した走りを
覗うことが出来、完成度の高さを感じさせた。
http://www.youtube.com/watch?v=gOFaGiCcHC0

会場では、Audi Motorsport のボス、Dr. Wolfgang Ullrich が 2014年版 R18 について
解説、特に LED ヘッドライト、レーザーライトについて詳しく説明し、500人を超える観客に
新たな 照明技術を披露した。 いずれ ロードカーにも応用するらしい。
http://www.audi-motorsport.com/de/en/technology/2014---audi-r18-e-tron-quattro.html
クルマは 2014年のLMP1 規則により、車幅は10Cm 狭く、車高は2Cm高くなり、
併せて 諸々の改良により 安全性も増しているという。

駆動系は、改良型の 510馬力 V6・TDI エンジンで後輪を駆動、フロントには ERS-K
(Energy Recovery System Kinetic)が組み込まれ、最高速は 340Km/h に達する。
また、ERS-H(Energy Recovery System Heat)により、発生した熱をエネルギーとして
蓄えることが出来、これらにより、従来型より 30% 近くの燃費カットが可能となった。

会場では いくつものプレゼンと共に、2013年に勝利を得たレーシングチームやドライバー達の
紹介も行われ、前日に引退を表明した 44歳の Allan McNish についても、Dr. Ullrich
彼の功績を称え、本人も2回の Standing Ovation を受けて今後の抱負を語った。
https://www.dailysportscar.com/?p=19739
長期にわたって アウディのドライバーを務めた彼は、本年のWECのタイトルを手にしている。

アウディ関連のレースやスポーツ・イベンは Facebook や Blog、 Twitter で リアルタイムに
配信される。

Audi-R18-e-tron-quattro-2014-LMPA-FIA-WEC-McNish[Lesvoitures.fr]

2013年12月15日日曜日

Italy Now and Then




その 物静かな風貌と物腰からは かけ離れ、 Hyper Car を世に問う イタリアの寵児、
Horatio Pagani フェラーリやランボルギーニ等の"Super" を超越する "Hyper"
標榜し、歴史の一郭を切り開く。

自らを語る このインタビューでは、その殆んどを自作した フォーミュラカーに始まり、
アルゼンチン出身の彼は ファンジオを師と仰ぎ、その進言により、
99年から販売を開始した "Zonda C12" 以来、メルセデス・AMG のエンジンを使用する。
ビデオは 30分の長編だが、判り易い英語のテロップなので おススメする。
http://www.youtube.com/watch?v=1b5IMor7Hb4

ちなみに ゾンダとはアンデスからアルゼンチンに向けて吹き降ろす風の意味で、
C12"C" は パガーニの妻の頭文字だ。
2010年6月、車重 1070Kg の "Zonda R" は、ニュルブルクリンクで最速の6分47秒50を
記録している。  http://www.youtube.com/watch?v=YPd0ATqvoJM
現在、Zonda の後継機である "Huayra" は 同じく AMG・ツインターボ730馬力 を用い、
X-trac の7速シーケンシャルを装備する。
http://www.youtube.com/watch?v=YIcGHY_Al_I  Xtrac

パガーニの創るクルマを見る限り、我が 国産車は 全て大衆車に見えてしまうのは欲目か。
これからも 日本では、こういうクルマは 出現しないであろう。
単に 技術やワザだけの問題ではなさそうだ。
多分、イタリアの積年の文化が そうさせているのではないか。 歴史は常に深いところに有る。


[Zonda R / autofans.be]

2013年12月14日土曜日

Italy little more !


ドニントン

"Lister Bell STR" いわずと知れた Lancia Stratos レプリカである。
ネタはイタリアだが、このクルマ自体は英国製だ。  何故かイタリアには キット・カーが少ない。
相変わらずイギリスは キット・カー天国である。 いや、キット・カー大国か。
創業者の Craig White は、Cobra、Lora T70 等のレプリカの制作にも
携わり、2010年に自身が 北ノッティンガム州で立ち上げた Lister Bell Automotive。

"STR" は、Alfa Romeo166 のエンジンと6速マニュアルのギア・ボックスを使用し、
概ね 190~240馬力前後に設定する。 キット・フォームと完成車のどちらでも選択できる。
各々£30000£40000 が基本だが、ウチでは 完成車を輸入する。

リスター・ベルのサイトを見る限りでは、その真面目な取り組みと 一定以上のグレードを
保ちながら モノ創りに携わっていることが伺えるし、
いくつかある ストラトス・レプリカの中では秀でる出来映えであることは 容易に想像できる。

では、ビデオでその走りを堪能してみよう。  youtube.com/watch?v=Xvs5jRi4h80
Auto Car のテスター、Steve Sutcliffe も いつになく ご機嫌だ。
それにしても イギリスって、次から次へと 新しいキット・カーが出現するもんだ。
おかげで ウチも ブログ・ネタには 困らなくて済むから いいんだけれど !!

2013年12月13日金曜日

McLaren P13 / 444Hp


マクラーレン·ティーザー

McLaren は、MP4/12C より安価な(!?)エントリー・モデルである "P13 " の販売を
2015年春から開始する。
マクラーレン・ヨーロッパのセールス・チーフ / David Brimson によれば、
それは あらゆる点でP1 及び MP4/12C のDNA を引き継ぐものだという。
また 2016年にはそのスパイダー・モデルも投入予定だ。

"P13 " は 来年のParis Motorshow に登場させ、予価は 約 £120,000 - 
また、P13 はコードネームではなく MP4/12C、P1 同様に、実際に販売される名称となる。
まぁ、3月のジュネーブあたりで もう少し詳しくアピールしてくれればと思うが、どうだろうか。
既に この7月頃から スパイ・ショットが あちこちに掲載されていたし。

エンジンは MP4/12C の Ricardo 3.8 リッター・V8 Twin Turbocharger は、
通常の625馬力から444馬力に デ・チューンされる。
マクラーレンのチーフ・デザイナー Frank Stephenson によるスケッチは どちらかというと
P1 に似ており、ヘッドライトとサイド・スクープのデザインは その流れを汲み、
中身は 例の "Carbon MonoCell" シャシーを採用、それは剛性を失うことなく
クーペとオープントップ・モデルの両方に応用できるものだ。
販売は 年間4000台を予定している。

マクラーレンは 着々とその販売体制を充実させ、この調子だと 将来は更に別のモデルも
期待できそうだ。 多分 ロン・デニスは 既にそう考えていることだろう。
願わくば 2015年からのマクラーレンF1 用に、ホンダ・エンジンが復活するのだから、
ロード・カーでも "McLaren-Honda" が登場してくれると 嬉しいのだが。 難しいか !?

よし、マクラーレンにメール打って お願いだけでもしておこう。
V10、復活させてくれ  !!!

[Source ; De Telegraaf.nl / AMSTERDAM]

2013年12月9日月曜日

"Sound of HONDA" and Dream

Original Telemetry Data produced by Ayrton Senna in 1989[Pic. the fumichronicles]

1989年の Suzuka、 Japanese GPの予選Q2 に於いて Ayrton Senna は、
当時の最速ラップタイム、分38秒041 を叩き出した。
HONDA は 86年から実戦に投入した Telemetry System で、その時のセナが走行中の
エンジンの回転数やアクセル開度、マシンのスピード等々を逐一 記録、解析している。
そこには 例の "セナ足" の動きまで、克明に記録されていた。

"ホンダのテレメトリー・システムは、走行中のクルマから採取する、今だと多分200を超える
データをクルマから無線で送信し、それをワークステーション上で分析する技術だ。

これにより ドライバーやエンジニア達は データを見てブレーンストーミングをし、
それを各々が共有して レース中 即時にデータを反映、そのレースで最速を期するために
対処できるものだ。 セナも ピットに戻ると すぐにコンピュータの画面を見て、
彼がラップ中に どの様な動きをしていたかを 自身で常にチェックしていたという。

これらの解析と努力により、当時の "McLaren-Honda" の栄光の足跡がもたらされた
と言っても過言ではないだろう。

テレメトリー・システムは 其の後 Moto GPでも 使用されており、必須アイテムとなる。
また、ホンダが開発したビジネス機 HondaJet のテスト・フライトにも、データを監視する遠隔測定システムとして機能している。

そして今年 ホンダと電通、及び Rhizomatiks は 当時のデータを元に、各々の部門の
コンビネーションで、"Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989" を制作、
24年たった今、再現したデータから セナの最速ラップの足跡を、実際の鈴鹿サーキットの
コース上に スピーカーとLEDを配置し、光と音で 正確無比に表現した。


"Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989"

これは 本年の 第17回文化庁メディア芸術祭でエンターテイメント部門の669応募作品の中
大賞を受賞し、この5日 発表された。
もともとは、ホンダ独自のインターナビ のプロモーションに供するため作られたコンテンツだが、
その手法が話題になっている。

さて その手法とは、完璧に整備された McLaren HONDA MP4/5 の実車に
バッテリー駆動の狭小レコーダをオンボードに設置、その最速ラップ1周分のエンジン音を
"採取"、更にコース上を走行する MP4/5 に 超指向性マイクを向けて録音、
これらの音源は MOTU Digital Performer でコントロールし、記録媒体に保存する。
また、テレメトリーで記録されたセナの走行データのチャートも、ホンダの元レースエンジニアが
が分析、スタッフによってデジタル化された。
セナの最速ラップが記録された このテレメトリーの紙片は、本田技術研究所の保管庫の奥で
眠っていたものが 今回 発見されたものだ。

これらのデータをもとに、89年当時のレース中に録音された音と比較・調整し、
全てがマッチングされ、最終的な走行音が合成されて 今回の画面上に挿入された。

また、LEDの光は セナのテレメトリー・データをもとにサーキットの図面と照合、
openFrameworks により LED ライトの必要な個数を割り出し、それをコントロールする為、
"Max MSP6" でシュミレータを作製、結果 LEDは 10メートルおきに設置することになる。
LED の制御は、LANケーブルを介して Art-Net Protocol により、その拡張は
"NV-600LM/RM " のモデムで行われた。 また全てのネットワークは 低コスト化して、
通常の電話ケーブルと CAT6 Lan Cableで接続している。

一方、LEDに合わせる為に コース上に無数に配置されたスピーカーだが、
その一個一個から放たれる音のパルスは 短く区切られたもので、その瞬発力に適した
"Funktion-One" のスピーカー、RES5 とRES4、F218、IB218モデルが選ばれ、
更にそれをサポートする為、"Meyer" の MSL-4 Line Array が使用される。
そして個々のスピーカー間の音の連続をロスなく 滑らかな音の流れになる様、
IRCAM (Institut de Recherche et CooordinationAcoustique / Musique)からの技術を
応用している。

最新の技術を駆使して完成した "Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989 "。
大賞の受賞作品展は、他部門の受賞作品と共に来年2月5日~16日まで、
六本木の国立新美術館(the National Art Center, Tokyo) で開催される。 [Maps to NACT]

[Click this photos↓ ]
[Soichiro Honda with Senna]

2013年12月7日土曜日

土曜日は Radical



世間では とやかく、ニュルを何分で走ったとかいう  まことしやかな話が取り沙汰される。
まあ、それはそれでよい。 一つの目安として 判り易い。
でも、McLaren P1 のように 7分04秒だと言われるも、イヤ、実は7分を切っていたという証言
もあるが、マクラーレン自身は おくゆかしも それらの事実を明確な言葉にはしていない。
http://www.youtube.com/watch?v=E9IWiTpWeiM

更に Porsche918 Spyder も、前後して 6分57秒の "ほぼ同等な" タイムを叩き出している。
市販車最速という事か。
実は 2009年8月20日、Radical SR8LM(Le Mans Prototype)が 6分48秒、
翌年には Zonda R が 6分47秒5 というタイムを記録している。

それらは いわゆる市販車とは一線を画すものだが、市販車である "P1" にとっての
7分超えは、自身でも 今一つ  はがゆい数値かもしれない。
でも各々の数値は、よくよく考えると、同時期に同一のドライバーが乗り比べて出したもの
であれば判り易いが、その日の気象条件や諸々のコンディションやファクターで、
この数秒の差は 生まれるものだ。 これらハイエンドな世界で得られた各々の数値は、
我々にとっても 既に充分な意味を持つ。
だって もう一回やってみれば、同じ数字がでるかどうかは、甚だ疑問ではないか。

もう いいじゃないか、これでいい、....... とマクラーレンは考えたかどうかは定かでないが、
我々もこの事に 議論の余地があるのだろうか。
少なくとも私自身は これで充分だし、マクラーレンも これ以上は言及しないだろう。
1000馬力を超え、価格も一億円を超す Koenigsseg でも、7分は切っていない。
あとは、それを購入し、自身の手にしようとする顧客自身の考え方ひとつで、
必ずしも 価格や数値だけで決まるものでもない。

そんな中 今年リリースされた "Radical RXC" は、7分は間違いなく超えるだろうが、
その価格は一千万円を優に超えるも、決してハイエンドではない。
"P1" は完売 してしまったし、ここはひとつ "お買い得なロードカー" である "RXC"
考えてみてはどうか。
私は そう思うのだが、それとも 比べ方が おかしいですか !?  ( ....... ン、おかしいかも !! )
では、英国ノース・ヨークシャーの原野を駆け抜けるビデオでも眺めながら 想いを巡らしてみたら。
http://www.autocar.co.uk/car-video/pure-driving-experiences-radical-rxc-north-york-moors


さて 如何なものか、....... あなた自身の判断を仰ぎたいところです !

[参考]
http://www.youtube.com/watch?v=Bc9UUPNaOzE / Porshe 918 Spyder
http://www.youtube.com/watch?v=IiNdKtZM1VM / Radical SR8LM
http://www.youtube.com/watch?v=YPd0ATqvoJM / Pagani Zonda R

2013年12月5日木曜日

F1 / 2014 Calendar



昨日パリで開催された、FIAWorld Motor Sport Council に於いて、
2014年度に行う モータースポーツ・イベントと共に、来年の F1 カレンダー 
正式に発表された。 既に発表されていた暫定カレンダーは 全22戦の記載だったが、
今回の最終決定で 韓国、ニュージャージー、メキシコが外され、全19戦で戦われる。
鈴鹿は10月の第一週、5日が決勝となった。 尚、最終戦はアブダビに変更。

また、当初は 本年から開催が予定されていた "New Jersey GP" について、
B. エクレストンは 会議の前日、来年度も開催しない旨 明言したが、
2015年には なんとか開催に こぎ着けたいとしている。 多分、いけるだろう。

ニューヨーク・マンハッタンを背景に F1 を観戦できるのは、それなりにセンセーショナルな事で、
東京でも お台場か豊洲あたりで オリンピックに合わせて開催できれば大したもんだが
ま、無理でしょ !!   [参考 ; 横浜元町]
でも、ソチは来年からやることに決まっているのにネ~ !!  プーチンの強い意向だ。
しかも 自分では さっさと F1体験している。  やっぱり、大したもんだナ。

Caterham / Fernandes


New Caterham SUV previewed unofficially

ケーターハムは 先週のツイッターで、改めて 今考えている新しいSUV のラフ・スケッチを
公開し、その意気込みを伝えている。
同社の当面の第一義は 既にプロトタイプを公開した Aero Seven だが、
このSUVCity Car それなりの気合で取り組んでいく事になる。

SUVCity Car については ルノーと日産の取り組み と同じ様な考え方で、
ケーターハムも ルノーとの合弁で 開発していくことになるだろう。
しかし こちらの方の第一義は 海外、特にアジアン・マーケットを目論み、
ボスのフェルナンデスに依れば、スポーツカーの開発と販売はもちろんだが、
アジアで真に求められているのはSUVCity Car であって、充分な市場が期待できるとし、
その重要性をアピールしている。

同社は、併せて公表している 新たなバイク部門の創設と共に、
今後は 従来のセブンだけでなく、新らしいスポーツ・モデルとSUV、City Car と共に、
F1 まで走らせながら、バイクも含めた 総合的な自動車メーカーを目指すことになる。

ケーターハムは、2年前の Fernandes の登場以来 着々と新しい展開を開始している。
彼は頭の中に、まるで プチ・HONDA を描いている様にも見える。
でもそれは 正しい選択なのかも知れない。 期待していい !!


[Pic. Azelery]      ........ !?

2013年12月3日火曜日

TOM'S Angel T01

㈱TOM'S は 74年に設立されて以来、トヨタのクルマ向けにアフター・パーツを制作、
販売を手掛け、更に トヨタ車によるレース活動を行っている。
モータースポーツにおける その活躍は目覚ましく、ル・マン24時間、全日本F3、
F3000、フォーミュラ・日本、スーパー・フォーミュラ、Super GT 等、著名なレースで活躍する。

そして 創立20周年に際し 91年から企画をスタート、94年の東京オートサロンに出品すべく
当時のロータスF1のデザイナー・Martin Ogilvie 監修のもと、英国 トムスGB で試作し、
自社ブランドのロード・スポーツの販売を目指してプロトタイプを制作した。
それが この "トムス エンジェル T01 " である。

トヨタ4AG・AE101/1.6リッター と MR2用の5速ミッションを搭載し、バスタブ状のカーボン・
モノコックに、前後ともスティールのサブ・フレーム、ガル・ウイングのドアと
ランチア・ストラトスのフロント・グラスを応用、クイックリリース・ステアリングとエアコンまで
装備して 車重700Kg に仕上げた。 パワーは 158Hp、0-60mph を 5.5秒で走り切る。

日本に持ち込んだ後は 当面 輸入車として登録したが、コンスタントに販売するには
日本の車検に合致せねばならなかったのだが、京都の童夢 同様、運輸省の意向で、
小ロットのスポーツカーの認可を得るのは 事業的に至難の業であった。
よって、Angel T01 は この世に一台、唯一無二のクルマとなってしまった。

さて その T01 は 現在、匿名・エンジェル キングさんの手元に昨年 入庫し、動態保存されて
イベントにも積極的に参加、普段は 神戸のラボ テクニカルサービスさん でメンテを受け、
幸せな日々を送っているという。

かって私は トムスの御殿場・ブランチに訪れ、T01 の企画にも携わった竹内氏の
レクチャーを受けて、現在も同所だと思うが、その周辺を20分ほど 走行させてもらった。
実は その際、シートベルトをせずに走ってしまった為、おまわりさんに呼び止められたが、
地元 トムスの顔に免じて(!?) 勘弁してもらったものである。 時効だ !

それにしても、イギリス・アメリカ共に100社近いキットカー・メーカーが存在し、
ユーザーは その喜びと楽しみを享受している。
しかし 我が国では、エコと安全の "旗じるし " のもと、国土交通省の おメガネは厳しく、
キットカーはもちろん、日本製で小ロットの手づくりスポーツカーは日本では皆無だ。
これらのクルマを どうしても 登録したい際には、国の意向にそった "改善" をせねばならず、
ユーザーはそれをクリアするのに 100万円以上の出費を強いられているのを ご存知か ?
最近では 新規登録以前に ブレーキ・テストも受けねばならず、
その為の お役所のテスト代にも 120万円も取られるらしい。 何んなの、これ !?

" 庶民 " の楽しみを制限する 国の意向は いかがなものか I?  はなはだ遺憾ではある。
文化に対する 国の意識レベルの低さを露呈するものであろう。

今日も テレビで、町工場の技術力を称賛していたが、日本で この手のスポーツカーを
造らせれば、充分な技術的レベルのクルマを仕上げるのは さほど難しいことではない。
唯一の成功例である "トミーカイラ " でさえ 200台近くを販売し、バック・オーダーを
抱えていたにもかかわらず 登録のハードルが上がってしまった為、販売を断念している。
日本では 昔から、"泣く子と地頭には勝てぬ " と言われていた。
それが理不尽でも、町民は "役人には逆らえない" という 例え言葉だ。

そして いつの日か "改善" をせずに 、輸入したままの状態で 日本の路上を走れるのを
夢見て、日々 "改善" に努力している British Green Yokohama であります。

今週は Ariel Atom の新車が港に到着している。  あ~、頭が痛い !!  車検、大変 !!!