[Pic. the fumichronicles]
また、ホンダが開発したビジネス機 HondaJet のテスト・フライトにも、データを監視する遠隔測定システムとして機能している。
HONDA は 86年から実戦に投入した Telemetry System で、その時のセナが走行中の
エンジンの回転数やアクセル開度、マシンのスピード等々を逐一 記録、解析している。
そこには 例の "セナ足" の動きまで、克明に記録されていた。
"ホンダのテレメトリー・システム" は、走行中のクルマから採取する、今だと多分200を超える
データをクルマから無線で送信し、それをワークステーション上で分析する技術だ。
データをクルマから無線で送信し、それをワークステーション上で分析する技術だ。
これにより ドライバーやエンジニア達は データを見てブレーンストーミングをし、
それを各々が共有して レース中 即時にデータを反映、そのレースで最速を期するために
対処できるものだ。 セナも ピットに戻ると すぐにコンピュータの画面を見て、
彼がラップ中に どの様な動きをしていたかを 自身で常にチェックしていたという。
対処できるものだ。 セナも ピットに戻ると すぐにコンピュータの画面を見て、
彼がラップ中に どの様な動きをしていたかを 自身で常にチェックしていたという。
これらの解析と努力により、当時の "McLaren-Honda" の栄光の足跡がもたらされた
と言っても過言ではないだろう。
テレメトリー・システムは 其の後 Moto GPでも 使用されており、必須アイテムとなる。また、ホンダが開発したビジネス機 HondaJet のテスト・フライトにも、データを監視する遠隔測定システムとして機能している。
そして今年 ホンダと電通、及び Rhizomatiks は 当時のデータを元に、各々の部門の
コンビネーションで、"Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989" を制作、
24年たった今、再現したデータから セナの最速ラップの足跡を、実際の鈴鹿サーキットの
コース上に スピーカーとLEDを配置し、光と音で 正確無比に表現した。
"Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989"
"Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989"
これは 本年の 第17回文化庁メディア芸術祭でエンターテイメント部門の669応募作品の中
大賞を受賞し、この5日 発表された。
もともとは、ホンダ独自のインターナビ のプロモーションに供するため作られたコンテンツだが、
その手法が話題になっている。
さて その手法とは、完璧に整備された McLaren HONDA MP4/5 の実車に
バッテリー駆動の狭小レコーダをオンボードに設置、その最速ラップ1周分のエンジン音を
"採取"、更にコース上を走行する MP4/5 に 超指向性マイクを向けて録音、
これらの音源は MOTU Digital Performer でコントロールし、記録媒体に保存する。
また、テレメトリーで記録されたセナの走行データのチャートも、ホンダの元レースエンジニアが
が分析、スタッフによってデジタル化された。
セナの最速ラップが記録された このテレメトリーの紙片は、本田技術研究所の保管庫の奥で
眠っていたものが 今回 発見されたものだ。
これらのデータをもとに、89年当時のレース中に録音された音と比較・調整し、
全てがマッチングされ、最終的な走行音が合成されて 今回の画面上に挿入された。
また、LEDの光は セナのテレメトリー・データをもとにサーキットの図面と照合、
openFrameworks により LED ライトの必要な個数を割り出し、それをコントロールする為、
"Max MSP6" でシュミレータを作製、結果 LEDは 10メートルおきに設置することになる。
openFrameworks により LED ライトの必要な個数を割り出し、それをコントロールする為、
"Max MSP6" でシュミレータを作製、結果 LEDは 10メートルおきに設置することになる。
LED の制御は、LANケーブルを介して Art-Net Protocol により、その拡張は
"NV-600LM/RM " のモデムで行われた。 また全てのネットワークは 低コスト化して、
通常の電話ケーブルと CAT6 Lan Cableで接続している。
一方、LEDに合わせる為に コース上に無数に配置されたスピーカーだが、
その一個一個から放たれる音のパルスは 短く区切られたもので、その瞬発力に適した
"Funktion-One" のスピーカー、RES5 とRES4、F218、IB218モデルが選ばれ、
更にそれをサポートする為、"Meyer" の MSL-4 Line Array が使用される。
そして個々のスピーカー間の音の連続をロスなく 滑らかな音の流れになる様、
仏IRCAM (Institut de Recherche et CooordinationAcoustique / Musique)からの技術を
応用している。
更にそれをサポートする為、"Meyer" の MSL-4 Line Array が使用される。
そして個々のスピーカー間の音の連続をロスなく 滑らかな音の流れになる様、
仏IRCAM (Institut de Recherche et CooordinationAcoustique / Musique)からの技術を
応用している。
最新の技術を駆使して完成した "Sound of HONDA / Ayrton Senna 1989 "。
大賞の受賞作品展は、他部門の受賞作品と共に来年2月5日~16日まで、
六本木の国立新美術館(the National Art Center, Tokyo) で開催される。 [Maps to NACT]
大賞の受賞作品展は、他部門の受賞作品と共に来年2月5日~16日まで、
六本木の国立新美術館(the National Art Center, Tokyo) で開催される。 [Maps to NACT]
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[Soichiro Honda with Senna]