2016年6月4日土曜日

DOME with KCMG

 http://www.dome.co.jp/


株式会社 童夢は、5月10日に米原駅至近の梅ヶ原地区に新社屋が竣工、
先週25日に竣工披露の式典が行われた。 新たな社屋で 6月1日から業務を開始している。
(米原市三吉に在った ㈱童夢カーボンマジックは 2013年に東レに売却しており、
また風洞施設の "風流舎" は一昨年の8月、トヨタに売却する方針を公表している。)

創業者の林みのる自身は 2012年8月に社長を退任、その際 後任には同志社中学校時代
からの親友である鮒子田 寛が就任した。  林自身は昨年7月に童夢の株式を手放し、
相談役として " 口を挟んんで " いるらしい !   http://hayashiminoru.com/profile/
これらに伴い人事面も刷新、代表取締役社長に高橋拓也、取締役副社長に鮒子田 寛、
取締役として中村卓哉、顧問に武林繁夫が就任した。 林は高橋新社長を "拓ちゃん" と言う。
私は 鮒子田さんとは昔、英国の TOM'S GB でお会いしている。(あるクルマを視に行った ! )
www.tomsracing.co.jp/global/e/history/index.html  [History of Toms]
www.motorsport.com/f1/news/tom-s-gb-bought-by-audi/
www.dome.co.jp/e/profile/staff/staff04.html
[to Hingham Maps]

一週間前の披露式典で 高橋社長は、"これを機に 童夢の第2章が始まる" と宣言、
"Dome 2.0 Time to  Move On" のタイトルを掲げ、KCMG と業務提携して
カーボン・コンポジット事業を推進していく抱負を語った。
http://kcmg-composites.com/?p=595

T. Takahashi & Paul Ip

KCMG は本社をアイルランド・ダブリンに置き、KCMG Composites R&D Centre Ltd.
を名乗る。 香港に財務管理の拠点として KCMG Composites International Ltd.(KCMG-CIL)
置いて、台湾の台中市の KCMG Composites R&D Centre Taiwan Branch Ltd. を生産拠点
としながら カーボン・コンポジットの生産を大々的に行っている会社だ。
KCMG(KC Motor Guroupe Ltd.)KC は社長の Paul Ip の香港名の Ip・K・C(クゥン・チン)に
由来する。 KCMG の Ip CEO が率いる同社のレーシング・チームは、
昨年のル・マンの LMP2 クラスで優勝、総合でも9位を獲得した実力を持つ。
Ip 自身もドライバーとして参戦もする等、まるで現行のジネッタの社長みたいだ。
twitter.com/KCMotorgroup/status/735092419901825025

今回 童夢は米原駅前の新社屋を拠点に、KCMG-CIL と提携して自社のスキルを活用しながら
KCMG-CIL の技術開発のパートナーとして、カーボン・コンポジット製品の開発やレーシングカー
の製造など、様々な分野で 提携のシナジーの最大化を目指す。
さらに この新社屋を営業拠点として、日本及びアジアでの販売拡大を目論むという事の様だ。
http://www.dome.co.jp/mc/mc01.html

KCMG は、台湾で既にカーボン・コンポジットの分野で 大規模な生産を行っている会社だ。
同社は童夢を "考える拠点" とし位置づけ、生産拠点としては台湾に敷地面積 51 Hectare
(51ヘクタール=51万平方メートル)、従業員数5000人で世界最大のカーボン・コンポジットの
工場を今年11月に着工し、2020年までに完成させる。
これにより 童夢とKCMG は、世界規模でのカーボン・コンポジット産業のリーダーシップを目論む。

当初 78年に京都の宝ヶ池を本社に始まった童夢は、創業者である 林みのる の夢を実現すべく
"童夢-零" の企画や、レーシングカー・コンストラクターを目指して ル・マンに幾たびとなく参戦
して来た。  britishgreenyokohama.blogspot.jp/2013/11/strakka-dome-s103.html

その過程で始まったカーボン・コンポジットの開発などを経て スキルと業務を拡大、現在に至る。
(1981年には、レース車輛の開発メンバーだった三村健治・小野昌朗・入交昭廣らが独立して
東京R&D を設立、通常業務の傍ら、カドウェルや、英国の Chris Craft とジョイントして
Vemac を製造・販売した。  http://www.vemaccars.com/e/rd180/main.html
私は この1月、クリスの自宅を訪問してきた。  彼は Gordon Murray のデザインで Rocket を
造っていたからね。  ..... 今でも ! )

童夢は、創業者・林みのる の意志を引き継ぎ、日本の著名なレーシングカー・コンストラクターとして
今後も活躍の場を拡げ、その名は 未来永劫に渡り 語り継がれていくに違いない。
林は今後 第一線を退くも、童夢の運営に関しては " 適当に足を引っ張りながら " 応援すると言い、
自身は これからも京都を拠点に " 余生を邁進 " していく つもりだろう。
http://hayashiminoru.com/profile/

ちなみに 彼はオーディオ趣味でもあり、JBL やアルテック等を嗜(たしな)んでいるらしいから、
ジャズも聴く事だろうに、いずれ 何処かでお会いするような気がする。
あまり飲み過ぎずに健康にも留意され、末永く人生を楽しまれるように願う事しきりである。
私にとっては、この世界で 未だ会った事も無い永遠のアイドルでもあるのだから !!
http://hayashiminoru.com/   twitter.com/dome_hayashi?lang=ja