2015年6月30日火曜日

Max Verstappen




最年少の 現役F1ドライバー、 Max Verstappen。 17歳。  ベルギー出身のオランダ人。

Verstappen は 今月の オーストリアGPの後、 F1界のボス Bernie Ecclestone とのインタビューで、
ドライバーがレース中に コクピットで受け取る技術的な情報の量があまりにも多過ぎる事に
ついて、苦言を呈した。

 [Verstappen]
"特に ボクみたいな若手にとって、(レースの最中に受け取る)テクニカルな情報量は、
 あまりにも過大だ。 現状では その情報を確認し、それに対処する為に 80% の気力を
 集中させなければならない。 マシンのコントロールには 20% しか裂くことしかできない感じだ。"

"そんな時、僕は どうすると思う !? "

"自分のレース・エンジニアに(無線を通じて)あんまり負担をかけないでくれ !! ...... , と 言うんだ。
 時々 ディスプレイのスイッチを切ってしまうことさえあるよ。
 自分が本音とする感覚に頼りたいんだ。 結局 そうすることが 自身を いいレース・ドライバーに
 仕立ててくれることになるんじゃないか !? "

 [これに対し Ecclestone は、]
"分かった、 ドライバーは そうなるべきだ。 その辺をはっきりさせなくちゃぁ いかん。
 そうなるに違いない。 素晴らしい !  来年のレギュレーションは、そうなる事を願っている。"

あまりにも難解になってしまった 今の F1のレース規格。
Verstappen の言う様に ドライバーに対する過酷な負担は、マシンをコントロールするというよりも、
レース中のコクピットで、まるでコンピューターのオペレーションをやっているような状況を
ドライバーに強いるようなもんだ。

更に マシンにとっても ハイブリッド化された複雑なメカニズムは、マシンの開発に多くの時間と
多額な開発費用を強いている。 その為、上位チームと下位のチームとの格差は
拡大するばかりだ。 この状況は、時に下位チームのレース参加への脱落をも生み出す。
去年、今年とも メルセデスの圧倒的な一人勝ちが続いているし、ルノーでさえ手こずっており、
レッドブルとの間に 軋轢(あつれき)が発生し、レッドブルは F1をやめてしまうのではという噂
まで飛び出す始末だ。

しかも、ハイブリッド化したために最高速は低下して、ドライバーは それに対して不満を抱き、
観客は つまらなくなった音の問題で、せっかくサーキットに足を運んでも、
レースを観て 興奮や感動を覚える事さえ出来ず、更に テレビの視聴率は低下する。
今月のオーストリアGP では、観客が40%も減ってしまう結果となった。
私も 数年前までは毎年 鈴鹿に足を運んでいたが、今は行かずじまいだ。
どうせ 行っても つまんないし。

果たして F1だけが、ハイブリッドを中心としたエコに関する技術開発を背負って立たなければ
ならないのか !?  確かに 今の F1は、航空機レベルといってもいいほど 高度な技術を駆使
してレースをやっているが、本来 エコや安全を中心とする技術開発は、
世界の大手メーカーが自身の責任で行うべきことである。

F1レースは あくまで興行であり、ショーなのだ。 
観客は それを観て楽しみ、興奮して帰路に着く。 その感動をもって 自身の明日への糧(かて)
とするのである。 なにも メーカーの技術開発の結果を確認するために、サーキットまで足を
運ぶワケではあるまい。
世界のレースを統括する FIA は そこのところを良く認識し直して、今後のレース運営に反映
させなければならない。 でないと 観客と視聴者は遠のき、F1は衰退する。

いまさら そんなことになって欲しくはない。
いくら ボスといっても Eccleston も 84歳になった。
最後のひと仕事として、F1の興隆を ちゃんと見極めてもらいたいものだ。 頑張って欲しい。