2016年2月28日日曜日

Evora Sport 410 is lighter, faster and sharper


Lotus Evora Sport 410
Lotus は、来週後半(週前半はプレス・デー)から始まる Geneva Motor Show で、
レンジトップの "Evora Sport 410" を公表する。  www.lotuscars.com/evora-sport-410

やはり 昨年のジュネーブで 発表した Evora 400 よりも、更に70kg 軽量化される。
3-Eleven 由来の 3.5 litre V6 は 7000rpm で410馬力を保ち、0-60mph は3.9秒、
最高速は298km/h を実現している。 Hethel のテスト・トラックのタイムは 1 min. 28sec。
車重の 1,325kg は 我々的には一見重く感じるが、309馬力 / tonne は十分なポテンシャルだ。

トン当たりのこれは、Nismo 仕様の GTR にほぼ匹敵する。
但し 車輛重量の絶対値は、Evora 410 の方が 400kg以上も軽い。
走り屋の貴方だったら、この差が 車の挙動に どう影響するか よく判っているだろう。

ロータスは 今回の軽量化を達成する為に、カーボンファイバーのコンポーネントを多用している。
Front Splitter、Roof Panel、Rear Diffuser、One-Piece Tailgate 等にそれらを施し、これにより
ダウンフォースを15%も向上させた。 さらに 鍛造アロイ・ホィールを追加して より軽くする。
Michelin Cup 2 Tyre も オプションで用意した。
これらの処置は 高速域のハンドリングに非常に有効であり、単なるカッコだけに留まらない。

そして サスペンションのジオメトリーと ダンパーの効率を見直し、
ドライバーが乗車する高さ(シート位置)を 5mm 低くしている。 これらにより、ハンドリングは
よりシャープさを増し、ボディーのローリング時のコントロール感が改善された。

また、ダッシュパネルのスィッチにある DPM(Dynamic Performance Management)で、
"Sport" と "Race"のモードを切り替えることで、好みのフィーリングでの走行が選択できる。
基本はマニュアル・シフトで、Low Inertia(慣性マスの低い)Flywheel と Torsen-Type の LSD
の組み合わせにより、素早いシフトチェンジと コーナーからの速い立ち上がりが期待できる。
尚、パドルシフトのオートマティックも オプションで選べる。

インテリアには、アルカンタラ・トリムのカーボン製スポーツシートが標準装備され、
iPod の接続と Bluetooth のファンクションのあるインテグレート・タッチスクリーンが備わる。
同じく アルカンタラのワンピース仕上げのドアパネルは、ステッチ(多分ボディー同色の)で
アクセントされ、エンターテイメント・システムを装備しない際は、ドアのスピーカーも脱着出来る。
また、アームレストとドアポケットは省略された。
軽量化、且つ 気合いを入れて運転して欲しいという事か。

"Sport 410" は この秋ごろからの発売が予定され、年末までには 北米モデルも出揃うだろう。
価格は £79,900($112,000、今週末のレートで 約1,280万円) からで、
年間150台の生産予定だが、北米向けの台数と その詳細な価格については未発表である。


ところで 我が国での エヴォーラの評価は、今一つパッとしないままだ。
これは エヴォーラの発売開始当初の地味な顔付きと、エリーゼに比べての価格の高さ、
発売時点では エスプリの再来が予想されていた事などもあってか、
何気に中途半端な立ち位置に感じられ、販売数は低迷したままである。

しかし 実際の走行安定性、特に ロング・ツァラーとしての質の高さや落ち着き感は、
Elise や Exige に比べても十分な資質を保ち、今回の "Sport 410" の登場により
更なる走りの向上を得て、シリーズのラインアップは ほぼ完成されたと考えていいだろう。
つまり、上級モデルとしての立ち位置と 高度な走りを両立出来たと思っていい。

Esprit の再来は ここしばらくは期待すべくもない。
今のロータスには、新たなエンジンを投入してまで エスプリを開発していく余裕は無い(と想う)。
少なくとも あと4~5年の時を経ない限り、それはムリだ。 もちろん 全てが上手く行った場合だ。
だから現時点では、Evora をフラグシップに仕立て上げるのが最善の策である。
一応、そのうえに 3-Eleven も有るし。 そして今季からは、F1でも ロータスの名は消えてしまう。
我々のシンボルはどうなるのか。

だから何度も言うように、安価な 2シーター・ロードスポーツを 一刻も早く用意すべきである。
SUV や セダンの事を考えている場合じゃぁないだろう !!
ロータスは 自身の立ち位置を 十分認識しなくてはいけない。
それこそが 将来に渡って "Lotus" を存続させる必須条件だと想うが、如何なものか。

さあ どうする、......... ロータス !?