2016年2月16日火曜日

Ginetta & GT40



この3冊は、先月のバーミンガム行きで入手した成果品だ。
さほど珍しいものではないけれど、Ronnie Spain の GT40 と John Rose の Ginetta 本は
やや入手困難ではある。 もちろん ウェブ・ストアーなら可能だと思うが、店頭では難しい。
Rose の赤本は 88年刊のnd Edition で、初版は83年に刊行された下記の水色本である。
こちらは表紙のクルマが Ginetta G10 を題材としている。 内容的には赤本と同じものだ。
この表紙の G10 も この現車のオファーを受けたことが有るが、今想うに 買っとけばよかった。

Spain の黄緑色 GT40本は 30年前の86年に初版が刊行されたもので、その後2版が改定され、
表紙も全く別物となる。 そして Bob Walklett の本は 94年刊で、それでも20年以上前のモノだ。
これら3冊とも、日本の洋書店の店頭で目にする事は難しい。

Ginetta Cars は、1958年に 英Suffolk州の Woodbridge で、Bob、Douglas、Trever、Ivor の
4兄弟により創業した。 62年には Witham に移転するが、72年から3年間は Sudbury で稼働、
再び ウィザムに戻り、そこで89年初頭まで過ごしている。
そして同年後半、日本の我々が関与するようになった。 場所はシェフィールド近く Scunthorpe の
Industrial Estate(工業団地)であった。

しかし 東京・青山で輸入業を営んでいた M 君の主導で G4 と G12 の輸入販売を目論むも
上手く機能せずに低迷した。 そして Walklett は当時 マネージャーだった Martin Phaff に
会社を売却、自身は 新たに DARE社を創業して 現在もオリジナルの G4 と G12 を
DARE G4、DARE G12 として生産を続けている。 もちろん その治具も彼らが持っている。
その後私は G16 の製造販売権を Phaff から買い受け、現在に至る。

下記の写真は 先月19日に DARE の工房を訪問した時にポーズをとって貰ったもので、
Ivor(アイバー)とは 既に30年近い付き合いとなる。 お互いに歳をとった。(私は もっと若いよ ! )
今回の訪問の目的は、G12 ほぼ一台分の部品を調達するためである。
britishgreenyokohama.blogspot.co.uk/2016/01/from-london-to.html

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from left, Ivor and his son・Tom, with Mark(Trever's son) this January

尚 現行の Ginetta Cars は、2005年に Martin Phaff から Lawrence Tomlinson に譲渡され、
主にレース・ビジネスを中心に会社運営を続けている。
britishgreenyokohama.blogspot.jp/2015/05/ginetta-is-racing.html
britishgreenyokohama.blogspot.co.uk/2016/01/ginetta-g57-revealed-in-birmingham

ちなみに 25年ほど前に私が買い取った G12 は、
Bob Walklett の本の表紙にある Tバー・ルーフの水色の G12 そのものである。
これが その後の Ginetta / Walklett との付き合いに発展することになった。 
"縁" とは こういうものか .......... 。

さて もう一つだけ "話題" を追加しておく。
昨晩 私は久しぶりに夢を見た。  それは 私がレース・メカニックとして GT40 の燃料系の整備を
やっているという夢だった。 レース・メカニックになったのは もちろん "初めて" である。
夢は かなり長い時間続いたように思う。 思いもよらぬ夢だ。

そして 朝 目覚めた時に、"夢の原因" が判明したのだ。 それは、寝ていた私の頭のすぐそば、
20cmほどの所に 上記 Ronnie Spain の GT40 の本が転がっていたのである。
何という "偶然" だろうか。 これは不思議でしょ !!  GT40 の亡霊が取りついたのかも知れない。

実は 私と GT40 の付き合いは長い。 この仕事を初めて間もなく、まず Bob の本の表紙のG12 がウチのガレージに収まり、その2年後には Spain の本に記載されてる Safir Engineering の赤の GT40 が到着した。 Safir の社長 Peter Thorp から、彼の会社の GT40 の生産が終了する際にも
連絡を貰っている。 当時 彼の自宅に出向いて、車庫に在ったライムグリーンの GT40 も
買い受い受けた。
gt40s.com/forum/all-gt40/38773-truth-about-safir-engineering.html
britishgreenyokohama.blogspot.jp/search?q=ford+gt40  [Past Articles of GT40]

今、私の頭の中は Ginetta と GT40 で満たされている。
これは今後 一生続くだろう。 (Jazz もネ ! )   そうだ、京都に行こうか !?
( "British Green Kyoto", ........ to the  future。)
britishgreenyokohama.blogspot.jp/2016/01/music-of-sadao-watanabe_31.html