Lotus は Facebook、Instagram、Twitter 等を通じ、ファンからの応募でクルマのイメージを募集し、
それを反映させた特別仕様の Evora 400 を10台限定でリリースする旨、週明けの昨日に発表
している。 Hethel の工場の50周年を記念しての事である。
www.lotuscars.com/node/54227
ブルーをベースに オレンジと白のストライブを配し、インテリアはブラック・レザーにオレンジの
ステッチを施す。 60年代のロータス車をイメージしたと言うが、当時 こんな配色が有ったっけ !?
いつ、どんな要領で この10台をリリースするのか定かでないが、もし この限定版が欲しかったら
直ぐにでも 声をかけておいた方がいい。 Evora は 決して悪いクルマではない。 売り方が悪い。
昔 エリーゼが発売されて間もなく、ヘーゼルの工場内を訪れた際に目撃したのは、
女性の職工さんが、革の捲きロールから部材を切り出して 手作業で座席を造っていた。
普通、座席ユニットは外注するものだが、ロータスは 今でも似た様な事をやっているのだろうか。
だから10台限定でも、問題なく対処できるのだろう。
現行のロータスの旗艦は、この Evora 400 である。 エスプリは無い。
だから ロータスは あの手この手で、既存モデルに限定版のデコレーションを施し、
一台でも多く販売することを試み、モデル全体のボリューム感を上げて、世界中にデーラーを
増やし続けている。 今の持ち駒では、これでしか 売り上げ増は望めない。
これでは 居酒屋に入って、"取りあえず ビール ! " と言ってるようなもんだ。
(英国のパブでは、圧倒的に ビールだけど。)
今や F1のシーンから ロータスの名は消えてしまった。
WEC(世界耐久)などの大きなレースでも、ロータス車を見掛けることは 殆んど無くなった。
ここ2年ばかり、バーミンガムのレーシングカー・ショーで、ロータスはブースを構えていない。
(ケーターハムも同様。 両社の財政は、決して楽ではないハズである。)
レースから立ち上がったロータスの伝統は消え失せ、常識的なクルマ販売の道を辿っている。
ここ2~3年の内に、SUV と セダンを発表すると言っているが、益々普通の会社になってしまう。
つまんない~ !! 創業者チャプマンの意志は どうなったのか。
レースとライトウェイトのコンセプトは、何処へ行ってしまったのだ !?
当ブログでも 度々申している通り、ロータスは マツダのロードスター・クラスの 軽くて小さい安価な
FRの2シーターを、一刻も早く用意すべきである。 今のエリーゼは(我々的には)重すぎる。
初期のロードスターは、かってのロータス・エランの雰囲気を摸したと言われて久しいが、
ロードスターは今や、通算100万台の売り上げを達成できるまでに成長している。
そして、全く生まれ変わって レースの世界に足を踏み入れた Ginetta や、順調に販売を伸ばす
Ariel Atom や Nomad。 新生ジネッタは 会社としては、まだ従来からの クルマ以外の部門の方が
大きなウェイトを占め、クルマ造りは ここ数年始まったばかりだ。 財政的には ロータスより余裕
だろう。 Ariel だって、10~20年のスパンで考えれば、ケーターハムを追い抜くのではないかと
思うほどだ。 これらは、私自身が両社を訪問してみて、つぶさに感じた事である。
でも、ロータスには頑張って欲しい ! 40年前に一度手放してしまった スーパー・セブンの版権
を取り戻したらどうか。 軽いクルマが創れないのだったら、ケーターハム社を吸収して
統合したっていいじゃないか。 今や ロータスもケーターハムも、スポンサーはマレーシア資本だ。
マレーシアのプロトンを経由して、現在 ロータスを統括する 同国のコングロマリッド・DRB-ハイコム
は、ボチボチ 次の手を考えた方がいい。 潤沢な資金は有るだろうから。 今でしょ !!
問題は、ロータスやケーターハム、及びイギリスの現状を熟知し、従来のロータス・ユーザーの
マインドを理解しながら会社を発展に導く事ができる人間を、マレーシア側が 送り込めるかどうか
だろう。 さあ、どうする ....... , Lotus !!