来年1月の Detroit Auto Show で、発売前の最終型が登場する Acura(Honda)NSX だが、
£5,000- のデポジットで予約受付していた英国で、当初予定していた初年度の割当て
台数の100台に達し、完売してしまった為、イギリス国内デーラーのオーダー・ブックを
締め切っている。 [about First Concept on Detroit 2012]
[Shake Down / Aug. 2013] [Nurburgring / July 2014]
次世代NSX は、ホンダの米・オハイオ工場(Marysville)に隣接する敷地に 7000万ドルを
投入して建設中の新工場に於いて、来年の中頃(もしくは秋頃)から生産が開始される。
初代のNSX の生産は、栃木県芳賀町の Honda R&D に隣接する専用の工場で行って
いたが、今後は オハイオでの生産に限られる。 来年度は まず北米を皮切りに販売を始め、
イギリスと日本は2016年初頭(?)から販売(納車)開始の予定らしい。
但し 日本は もう少し早いかもしれない。
ちなみに筆者は、97年頃 (特別な用事が有って ! )ホンダの栃木研究所を訪れ、
その際に短時間ではあったが、テストコースで NSX Type R の試乗をさせて頂いている。
小雨まじりだったが、その安定した走行性には 素晴らしい印象を受けた。
当時 NSX は英国で、フェラーリと同等のステータスだと聞いていたが、これで納得できた。
今でこそ 量産車でもアルミ・ボディーは珍しいものではないが、初代NSX もボディーはアルミ
で出来上がっており、制作過程で 裸のシャシーを観ていると、電蝕技術等にも 細かい配慮
をしていたのには感心したものだ。 ホンダは当時から アルミ・ストラクチャーに対する造詣は
深く、ロータスの アルミ構造物の汎用技術にも 関心を寄せていたと想われる。
これも私自身の体験だが、激しい雨の中 100Km を超すスピードで、転倒こそ しなかったが
スポーツ・エリーゼで2回転のスピンを期し、ガードレールに張り付いて クルマは大破した。
ちょうど 昨日のブログに書いた様に、インテルラゴスで ウェバーの乗っていたポルシェと
ほぼ同様な壊れ方をしてしまった。
左後輪は ちぎれ飛んで、20メートルも先に着地し、カーボンのリア・カウルも吹き飛んだが、
例のアルミ・バスタブ状のシャシーは すこぶる強固で、その状態にも拘わらずコクピット廻りの
変形は無く、ドアは何事も無かったように普通に開閉が出来た。 此れには感心してしまった。
幸い 額を少し切っただけで、着ていたシャツこそ血だらけになったが 大事には至らず、
自力で脱出して歩くことが可能だった。
(雨中、高速でシフト・アップしながら、僅かにハンドルを左に切ったのが原因だった。)
さて ホンダは 初代NSX の販売を始めて以来、これまでに全世界で1万8千台をリリース、
英国では そのうちの290台を販売している。
来年度はいよいよ 新たな McLaren-Honda も始動、今季からハイブリッド化されている F1で
その技術をアピールしていく。 既に先月から その走行テストも始まったところだ。
ホンダは F1 をフラグシップとして、来季から 既に発表した S 660 の販売を開始、
次に この新生NSX 、そして まだ詳細は発表されていない S 1000 と S 2000 を含めて、
国内他社には無いスポーツ・シリーズのライン・アップで、そのレーシング・スピリットによって
培ってきた伝統の魂を 量産車にも反映させていく。
今回の 新型NSX は そのトップ・エンドとして君臨し、日本を代表するスポーツカーとして、
量産型スポーツ・モデルとしては世界初ともいえる 最新のハイブリッド技術を満載して
登場する。 ....... 期待していい !!
(あ、 内容はだいぶ違うが やや類似するものとして、BMW i8 がある。)
[NSX Concept Movie / Detroit Jan. 2013]