2014年9月11日木曜日

Ferrari Chairman change the Places


SWITZERLAND-AUTO-SHOW
Marchionne & Montezemolo / autoblog

昨日、Torino を拠点とする イタリア最大の企業グループである Fiat S.p.A. は、
10月半ばに 同社が米クライスラーを完全統合することに伴い、
傘下の 現Ferrari 会長 Luca di Montezemolo を10月13日付けで退任させる旨、
発表した。 後任には、Fiat の現CEOである Sergio Marchionne が、
新たに(当面 !?)フェラーリの会長職を兼務することになる。

Marchionne  2003年にフィアットの取締役として入社、翌年 CEO となっている。
2009年からは Fiat が大株主である 米Chrysler Group, LLC のCEO も兼務する。

Montezemolo  73年、フェラーリのワークスである Scuderia Ferrari
マネージャーとしてエンツォに招かれ、ニキ・ラウダをチャンピオンに仕立て上げ、
チームの業績に貢献した。 その後、77年に 親会社フィアットの役員にもなる。
Cinzano(酒)の社長も兼務、90年には FIFA の大会事務局長も務めた。

91年には、エンツォが亡くなったのを機に フェラーリの社長となる。
そして フェラーリ本体の不振を立て直し、F1 でも 99年から連続6年、
コンストラクターズ・チャンピオンを獲得、2000年から連続5年、シューマッハを
ドライバーズ・チャンピオンに導いている。
また マセラティを傘下に収め、フェラーリ共々 両社の販売高を急増させた。


2004年、フェラーリを離れ、フィアットの会長職に就任。 不振の同社を翌年には
黒字化した。 2009年一月には クライスラーの株式の35%を取得、
クライスラーの北米市場でのコンパクト・カーの販売強化にも寄与している。

2010年に 再びフェラーリに戻り、同社会長となる。(フィアットの取締役も兼務。)
しかし、毎年 過去最高の純利益を更新するも、F1 は低迷していった。
親会社フィアットの Marchionne は、フェラーリのこの状況を良しとせず、
両者話し合いの結果、Montezemolo はフェラーリ会長の退任を決意したものだ。
二人の間には 対立があったとも言われている。
[Montezemolo, 23 years on the Ferrari]   [BBC Sport yesterday]

Luca di Montezemolo, Amedeo Felisa and Sergio Marchionne
autoblog

尚、フィアットは 8月1日の株主総会で、これまで同社の完全子会社として存続
していた 米クライスラーとの統合が承認され、若干の懸念を残しつつも、
これにより 販売台数で世界7位となる Fiat Chrysler Automobiles(FCA) 
10月半ば、正式に発足することになる。

FCA は、登記上の本社をオランダに置くが、フィアットの Marchionne は、
FCA の税務上の本拠地は英国とし、株式の主要取引は ニューヨークで行いたい
意向だと伝えられている。

さて 今後のフェラーリ、そして フィアット・クライスラーは上手くやって行けるのか、
今度は Marchionne の手腕が問われることになるだろう。
果たして Marchionne は、F1 をどこまで知り抜いているのか ?
それとも、新たな適任者を 既に用意しているのか。
イヤ、後任者を念頭に入れずに Montezemolo をやめさせるハズがない !
見ものだ。  Ross Brawn もう一度 引っ張り出すのが良さそうだが。)

[Autoblog.com]  [Wall Street Journal]  [BBC.com]  [Auto.Ferrari / ja]

PS ; フィアットは、Luca が長年に渡たって フェラーリ及びフィアットに貢献した事に
   敬意を表し、今回 彼の退職に際しては 丁重な退職金を用意することにした。

   その額は、€26.95 million で、今日のレートで 約37億7300万円だ。
   まず 来年1月31日に 約半分の€13.25 million を彼に支払い、
   残りの €13.71 million は、その後20年をかけて支払うらしい。
   まあ、残り分は 企業年金みたいなもんだ。 それでも とんでもない額だ。
   フィアットは、これらの額が Luca の積年の貢献度だと踏んだのだろう。
   会社としても それなりの対価を示したということだ。 (Source, Reuters)

   (私の場合、今後15~20年くらいで、英車業界に どれだけの貢献が
    出来るのだろうか !?  ま、Montezemolo と比べても しょうがない。
    雀の涙でしょ !?  ささやかなもんです。  でも、自負はある !! )

    さあ、皆さんも自分自身で しっかり頑張って下さい。
    日本の年金は 当てにならないから !