2010年4月23日金曜日

メキシコ も


















この Mastretta も同じく2008年ロンドンショーで見かけた
クルマで、メキシコ版 Elise とでも言おうか。
Elise と同じく、接着されたアルミ構造材を用いてフロント部分
にはクラシュ・ストラクチャーを配置する等、そのコンセプトは
よく似ている。サイズもかなりエリーゼに近いと思う。
エンジンはスーパーチャージャー付きの
2.3L/Ford Cosworthで240馬力を発する。

リアビューも含めて、そのデザインは おおむね好感が持てる。
例のエリーゼのツリ目があまり好きで無い人にはいいかも
しれない。 ロータスほどの完成度は無いにせよ、
メキシコでもスペインでも、グローバルな視点で見て、
この様なクルマを企画デザイン、製作する のに充分な
アドバンテージを持った会社が、この世界でデビューしてくる
のは好ましい事である。

日本でも,かって京都のトミーカイラが200台前後の台数を
販売したのは、唯一、国内の成功例かもしれない。
富田さん、解良(かいら)さんもわざわざイギリスに工場を用意せずに、
日本で製作したかったに違いない。

世界的に見ても、これだけの自動車生産台数を誇る日本で、
こういう 小ロットのスポーツカーが とても生産しずらいという状況は
決して好ましいものではない。
日本の自動車文化の貧困さ を露呈するものではないか。

話は少しそれるが、最近の自転車ブームで、クラブメンバー
らしきグループで疾走するサイクリスト達が路上で目立つように
なってきたが、一般道で走行するその環境を考えると,
可哀そうなくらいの状況で走っている。
同じく、我々クルマ好きが走る環境を考えてみても、
その状況の貧しさを感じてしまう。これらの事を鑑みるにつけ、
日本は何が先進国なのかと疑問を感じること、しきりだ。

私はたまたま仕事柄、イギリスやアメリカの道路を走る機会が
あるワケだが、日本との圧倒的な差を目のあたりにすると
落胆せざるを得ない。話にならない。
日本の豊かさというものを、本当に真剣に再考すべきだ

失礼! つい苦言を呈してしまった。
でも大丈夫。私たちは自分の心を豊かにする方法を知っている。
それは、好きなクルマを所有し、それをコントロールする楽しみを
知り得ることなのだ。 いい人生、よい時間を !