2012年8月8日水曜日

Engine / McLaren

[mp4-12c.over-blog.com]
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マクラーレンのマネージング・ディレクターである Antony Sheriff  は、
"V12 エンジンは 過去の遺物であり、博物館モノだ。" と言い張った。

我々のエンジンは、ツインターボながら、僅か3.8 リッターで 616馬力を絞り出し、
V12 よりも遥かに容易なパッケージングで、しかも同等の効率をもっている。
更に それは V6 でも可能であると言っている様だ。
ここまで言い切るからには、今回の MP4-12C のエンジンは、V10 や V12 に対して、
十分な プライオリティーを持ち合わせるという確信が有るからなのだろう。
マクラーレンは、一歩先を進んでいるんだという意志表示とも考えられる。
同様のニュアンスを、アストンマーチンも表明している。 6気筒、4気筒まで
考えていると言っている。

しかし、現ユ-ザー、もしくは 今から これら ハイエンドなクルマの購入を
考えている人の中には、V12 への憧れを描いている人がいるのも事実である。
例え 理論的、もしくは現実的に V12 を除外してみても、我々の頭の中では、
V12 を消し去る事は出来ないままだ。

例えば、オーディオの世界でも、いまや 真空管アンプは真っ盛りだし、
高級なターンテーブルも マニアックなユーザーは、渇望している。

つまり、マクラーレンの様な 時代をリードするテクノロジーを目指す企業も必要だし、
一部のマニアは ノスタルジックな感覚を大事にしたいという願いも、
それはそれで 正しい選択であり、特に 趣味的な部分では肯定できるものだ。

結果、それなりの選択肢があるという事は、いい時代に生まれたということ
なのかも知れない。 幸せな事ではある。