2014年7月3日木曜日

Caterham F1 Team / Tony Fernandes

[Pic, autoguide.com]
Caterham-F1

Caterham F1 Team は 昨日(2日)、本拠地の Leafield Technical Centre に於いて、
現オーナーである Tony Fernandes を中心とする彼の共同出資者グループが、
スイス・中東を拠点とする Consortium(共同事業体、資本家連合)にチームを売却した事を
発表した。 売却の金額については 明らかにされていない。

更に、買った本人の名前が明らかでない。
名を明かさないまま、カネだけを出す投資家は 不気味だ。
これについて F1パドックや関係者の間では、時ならぬ懸念の声が上がっていると言う。
5年ほど前、今回と似たような状況下で、結局は契約が破棄された苦い経験があるからだ。
[see Wikipedia]   ... and [sidepodcast.com]

とにかく Fernandes は、これで 当初の目的は果たしただろうし、ケーターハム・グループは、
今後も F1チームとの連携をとりつつ、それを 日常の業務にフィード・バックする事ができる
様ではある。 しかし、本当に いい幕引きだったのだろうか !?

取あえず、今回 フェルナンデスが売却を決めたのは F1 のチームだけに限られ、
従来の Caterham CarsCaterham CompositesCaterham Racing(GP2)、
Caterham Moto Racing Team(MOTO2) and Caterham Bikes
及び Caterham Technology & Innovation(CTI) は引き続き Graham Mcdonald
がグループの代表として掌り、株主である Tony Fernandes と Kamarudin Meranun ら
が全体を掌握する。

チームは引き続き リーフィールドを拠点として活動し、可夢偉は残留するものと思われるが
今回の発表では、ドライバーについてのコメントは無かった。
但し、状況は しばらく流動的だろうから、これからも可夢偉は うまく立ち廻る必要があろう。
チームは今後とも "Caterham " の名を使用し、すぐにでも新体制に移行して
今年のレースを続行する。 今週末はイギリス・グランプリだ。

現場では、これまで代表を務めていた Cyril Abiteboul がチームを離れ、その代わりに
オランダ人で 元F1ドライバー だったChristijan Albers がチーム代表に就任する。
Albers は、"今年は チャンピオンシップで 10位になる事が当面の目標だ " という。
尚、この2年間をケーターハムで過ごした Abiteboul は、ルノー・スポールに戻るみたいだ。

今回の売却劇では、 ドイツ・インゴルシュタッド出身の Colin Kolles がキー・マンとして
動き回った様だ。 彼は かって、ジョーダン・グランプリ、スパイカー、フォース・インディア、
また HRT F1(元 Hispania Racing)で チーム代表を歴任している。 歯科医の資格を持つ。
今後のチーム運営にも 関与していくかもしれない。

また、 Alpine Renault とケーターハムの提携 が今年の初めに解消されているが、
双方で 企画・販売が予定されていた 2シーターのスポーツ・カーは、
ルノーも 独自に開発を続け、ケーターハムも この新たな体制のもとに、同じく 独自で開発
を推進していくものとみられる。

Leafield のファシリティーは、かってのアロウズ(TWR) が開設、Super Aguri F1 の拠点
としても使用されていた所である。

Caterham F1 Team mechanics