2014年8月27日水曜日

Dallara, ready to go bearing the name


この男、ただ者ではない。  Gian Paolo Dallara (it) 、 77歳。
ミラノ工科大学で航空力学の学位も取得している。

見よ、この眼付き。 一見優しそうな表情を浮かべるが、何げに強(したた)かだ。
かっては Ferrari、Lamborghini、Maserati、De Tomaso で設計を担当し、
72年に独立して、Dallara Auto Mobili を設立、その後 F3 から Indy Car、
F3000、F1までに及ぶシャシーの製造を手掛ける。
現行のF3 や Indy Car は、ほぼダラーラのワン・メイク状態だといっていい。
[Web, Dallara]

テスト・プロトタイプである Honda RA099 F1 のシャシーの製造も行っていた。
設計はホンダが行い、そのカーボン・コンポジット技術をダラーラに供与している。
1999年のヘレス・テストでは、Mugen M301HD を積んだクルマを Jos Verstappen が
ドライブし、3日間に渡ってトップタイムを記録している。
直近では、間もなく 9月から始まる Formula E も手掛ける。
[Spark / Renault SRT 01E]

Spark Renault SRT_01 E at Frankfurt Motor Show, 2013

これまでにダラーラが関与したクルマは、古くは Lamborghini Miura から
Maserati MC12Ferrari 333P、近年ではBugatti Veyron、KTM X-Bow、
Alfa Romeo 4C 等 そのカーボン技術を生かしたシャシーの製造に携わる。

そして今迄は、シャシーの設計や製造を担当するも、自身は決して表舞台には
出る事は無かった。  実は 3年ほど前から、その噂は流れていたが。
しかし、期は熟した と考えたのか。
今月中旬 Gian Paolo は、自身の名を冠した軽量で機敏なロード・スポーツを
2017年から販売開始することを目指している様だ。
但し、その詳細はまだ明らかでない。

エリーゼや4C とほぼ同じセグメントのミッド・シップで、ソフト・トップに エアコンも
装備するかも。 いずれ クーペ版も登場させる、..... イヤ、そのまま往くか !?
その車重は概ね850Kg 程度、で、300馬力程になろう。  RHD は !?
ステアリングには もちろん、パワー・アシストは無い。  じゅうぶん 軽いから !

年間 100台ほどを生産し、価格は €80,000(£64,000)を予定しているらしい。
日本円で 一千万円を少し超えるが (日本で登録するには、もう少しかかる)、
多分 その内容からすれば 正しい値段だ。 いや、格安だ。
ダラーラ独自のフィロソフィーを体感できる、納得のいくクルマとなるだろう。

ヒトとはちょっと違うカー・マニアであることを標榜する諸氏は、
Lotus Elise なんかそっちのけで、今からでも Dallara を目指すべきである。

予定する販売開始次期からすると、来年3月のジュネーブ・ショーか
遅くとも 来秋のパリには、プロトタイプがその姿を現すかも知れない。
それとも年明け早々1月、バーミンガムのオートスポーツ・インターナショナルか !?
( ン ? .... 、今年のパリか !? )  う~、どっちでもいいから とにかく早く見たい !