2014年11月17日月曜日

KTM & Reiter Engineering



少しだけ離れた国境を跨(また)ぐと オーストリアのザツツブルグに近い、
ドイツ国内の街 Kirchanschoring に位置する Reiter Engineering 

同社は、2008年から続く KTM とのパートナーシップのもと、
European GT4 Championship のタイトル争いを目論み、新たにKTM  X-Bow / GT4
ベースとした Race Car Project を開始、その為のクルマを開発する事にした。
それらを含め 今後、ヨーロッパ以外で、アメリカやアジアも視野に入れて活動を広げて
いきたいという意向も洩らしている。 また その為に、販売やパーツのサプライも考え、
包括的な体制を整える事にしていきたいらしい。

まだ、いつ頃から参戦できる体制を考えているのかの 明記はないが、
おそらく 来期以降の稼働を予定していることだと思う。


さて、それはともかく、日本では トヨタや日産、ホンダを頂点としたレース参戦の枠組み
は存在するが、今回の様に、Reiter EngineeringKTM レベルの、もしくは英国内だと
Radical をはじめ、Ariel AtomCaterham 等の、工房ともいえるレベルの会社が、
レース・シリーズを主導していく様な状況は、残念ながら、我が国では まだ存在しない。
そもそも、そういう会社が育たない国内事情があるのも確かだ。(誰が悪いのかな~ ? )

もちろん、オーガナイザーとしての SCCJ や クラシックカー協会が主催する幅広い車種を
集めたイベントはあるものの、車種ごとのワンメークでレース・シリーズを行っているのは、
従来からある Mini Lotus のグループはあるが、その規模は まだまだ海外で行われて
いるものに 遥か及ばない。 それ以外にも、童夢やHKS の様に 世界でも通用するレベル
の技術を持ちつつ、クルマやパーツをサプライ出来る企業も存在するが、いかんせん、
全体の層の厚さは 海外とは ほど遠いのが現状である。
もちろん、ユーザー側も 同様だ。

結果、英国だと毎月 ・毎週のように行われる オートジャンブルや、頻繁に行われる
クラシック・イベント、キットカー・ショー、その頂点として ドニントンのロータス・ミーティング、
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードや オートスポーツ・インターナショナル等、
枚挙に いとまがなく、その規模も 日本のそれとでは、大人と子供ほどの差がある

 子供といえば、ひとつ思い出すことがあった。
 ロンドンのアレキサンドラ・パレスの クラッシックカー・イベントでのことだったが、
 10歳位の子供が、展示されていたクルマのコクピットを覗こうとした際、
  自分の着衣のボタンで その車に傷を付けないようにという 気遣いからだろう 、
  自分の手で しっかりと衣服を押えながら 覗き込んでいたのだ。
 私は 一瞬、ちょっとびっくりした。
 他人の大切なものに接するときの態度を、子供ながらに理解しているのである。
 日本の親達よ、自身の子育ては 大丈夫か !?

さて かたやアメリカでも、無数に開催されるレーシング・イベント、日本には存在しない車種
で行われるレース、ソルト・フラットやパイクス・ピーク、クォーターマイルに命を懸けるような
男達、 もちろん 我々も憧れる ラグナ・セカを頂点として、ほぼ それに近い規模の
クラッシックカー・イベントが 毎年のように 10も20も 開催されている。
アメリカのジジイ達は、本気の300Km/ h で サーキットを駆けめぐる。
また最近では、一台が10億円を軽く超えるようなクルマが登場するオークション等々、
数え上げたらキリがない。

しかし、これらの状況を日本に求めてもしょうがない。  ムリだ
それは、長年に渡ってそれらのイベントを主催するオーガナイザーや、それに従事する
スタッフ、またそれを視て楽しむ観客も、長い歴史と伝統によって支えられてきた哲学、
フィロソフィー とも言えるセンスや考え方が、彼らの血の中に 脈々と流れているからに
違いない。

ま、一言で簡単に言えば、歴史が違う(違いすぎる)のだが、
考えるに これは、ヨーロッパからも アメリカからも 物理的、地理的に一番遠い所に位置
する日本では、世界と同列に語るのは難しい、と私は想っている。
日本だけのせいではない。

それは 例えインターネットが どれほど発達しようがしまいが、
現場を直接見るに勝るものはなく、モニター画面からは本物の音も匂いも伝わらない。
もちろん雰囲気さえも 理解できるものではない。 ムリだ !! 
これは 年間何百万人が海外旅行に行こうが、解かりっこない。

なぜなら、それを解ろうとする一人ひとりが、自分が興味を持つ現場に直接出向いて、
そこで 分け入るように、つぶさに観察してこない限りは 絶対にムリである。
もちろん 視るだけでなく、語り合うことも必須だ。

要は、行ってみないと 何があるか、何が起こるのか解らないのである。
そもそも、日本のマガジンに、それらのイベントは ほんの1~2ページづつしか紹介されて
おらず、隅々のイベントに及んでは、まず雑誌には掲載されない。
唯一 最近では、海外のファクトリーやショップの訪問記などが 少しだけ増えているように
思うが、それも全体から見れば わずかな数だ。 もちろん 当ブログでも紹介出来るのは、
極く一部に限られ、本当に 一番大事なのは、むしろ 全体像を把握する事が大切なことで、
それらを背景にして個々の事象を判断し、理解すべきことである。

もちろん、クルマ好きの一人ひとり 全てが、現場に出向くのは有り得ないことだから、
それを 少しでも補うのが、我々ショップの人間やブロガーの役目でもあろう。
本当は 書きたい記事は 毎日2倍も3倍もあるのだけれど、私自身がブログに専念する事
が出来るブロガーでもないし そんな状況にはないので、残念ながら日々割愛させて頂いて
いる。

以上が(本当は もっと ! )、ここ20年ばかり、この世界に少しだけ 足を踏み入れた私自身が
感じ入ることである。  何度も言うように、それは ほんの一部に過ぎない。
だから、これから あとどれだけ見て回れるかは、自分でも想像がつかない。
できれば、あと20年は 駆けずり回って見たいという気持ちはあるが、どうだろうか !?

イタリアなんか 行ってみたいが、ムリだ。 やめておく。 そんな時間はない。
だから、行かない !! (ホントは 行きたい ! )
写真や雑誌で観る限りでも 大したもんだと思っているのに、あの圧倒的な歴史の佇まいを
目のあたりにしたら、多分 イタリアに居着いてしまうだろう。 帰ってこない。
アレがあるから イタリアン・デザインが成り立っているのだ。 やっぱ 行かないほうがいい。
歴史の佇まい を大切にしようとしない日本は、よ~く考えるべきだ。 それは日常の中にも
 あるのだよ。 そういう意味で 広くヨーロッパから学ぶべき事は、まだまだ沢山ある。)

それと、イタリア語が理解できない。 いまさら、NOVA なんかに行けないし。
だいいち、英語を習う学校になんか 行ったことがない。(でも、少しばかり喋れるけど。)
ちなみに 当ブログのニュース・ソースは、全てイギリス、もしくは英語圏です。

さて、眠くなった。 きょうは これ位にしておく。 ............., 。 唖々、むずかしい !