2014年11月8日土曜日

New Plan to Save Lotus !?

Autoguide.com
Lotus Cutbacks

Lotus は模索している。  自身の将来を !!

この5月に LotusCEO に着任した Jean-Mark Gales は、低迷している Lotus
復興させるべく、諸策を考えているらしい。
その主軸となるのが、9月に発表した人員の削減と、今回言っている デーラーの数
を増やすことのようだ。 (よくある話だ ! )
Jean-Mack Gales
Jean-Marc Gales, CEO, Exige S Roadster, Red, Hethel

たった1200人しかいない従業員の内、その四分の一強に当たる325人を解雇し、
彼の就任後 6ヶ月で9店のデーラーを増設して、来春までに これを20店の増設に
持っていくという。 一見、確実な経費削減と 売上増につながる用に見えるが、
それにしても 少し安直過ぎやしないか !? 彼は こんなことをしに わざわざ PSA から
乗り込んできたのだろうか ?  それとも今後次々と改善策を打ち出して行くつもりか。
[europe.autonews.com]

そのデーラーだって、果たして販売力のあるデーラーなのだろうか。
にわか仕立ての販売店に、ロータスの様な ややこしいクルマが売れるのか ?
多分、そのうちの三分の一くらいのデーラーは、いずれ撤退する。
そして 最終的に残るのは、増設したデーラーの中の三分の一 以下だろう。
今季 上四半期の売上は 46%伸びたとしているが、直近の Q2 の売上はどうか。
(発表していないところを見ると、大したことない !? )
しかも、米国デーラーではEvora の販売を一時中止 させるはめになっているし、
おそらく、今後 各国の代理店に対して、デーラー増の指示が飛ぶことだろう。

日本でも ほぼ同様の状況にあり、ここ数年 、デーラーの数は倍増したが、
思った程の成果は現れていない。 直近の2~3ヶ月で、一台も売れていない店さえ
存在する。 そもそも、ロータス本社からのデリバリーが 遅れたりしている。
多分 世界的に視ても、販売力のあるロータス・デーラーは 極く一部の店だ。
これでは 当面の目標、年間3000台にも おぼつかない。
(前任の Bahar CEO は、目標7000台と言っていた。 それなりの策を考えていた !? )

Lotus は、Mazda MX-5 の成功を横目で見ながら、"あれは確か ウチの Elan から
ヒントを得て出来上がったと聴いているが。" と、  ......... 今頃 思っても始まらない !
日本のそれは、歴代の改良を繰り返し、いまや揺るがぬ地位を築いてしまった。

かたや、"ウチの Elan " は、当時、改良こそ してはみたものの、
人々は "やっぱ、Mk-Ⅰがいい " とか言って オリジナルにこだわり、
ロータスは Elan Plus 2 なんかを出しては見たが、あまり振り向きもされず、
結局 いつの日か シリーズは終わってしまっている。

まあ、96年に世に問うた Elise は それなりの成功を収め、その後 Exige へと発展し、
今は 主力商品となってはいるが、今ひとつ 思ったほどの販売数は確保できていない。
確かに クルマとしては20年近くを経て熟成され、これに比べるクルマはなさそうだし、
これに勝るクルマが無いのも 実際のところだろう。

なのに、そんないいクルマを造っているのに、企業としての業績はパッとしない。
いったい 何が足りないのか !?  自分でも 首を傾(かし)げているに違いない。
マネージメントか !?  いや、そうじゃない。  企業努力 ?
いったい これ以上 何を努力すればいいのか。 自分でも判っていない。
いいクルマを造っているのに、売上が伸びない。 やっぱり 何かが足りないのだ。
いったい 何なんだ ....... !?  ~~ ン !?

ついこの前までは、Dany BaharCEO に着き、色々と画策はして見たものだ。
彼は 英国・ヨーロッパに限らず、中国・アジアまでを視野に入れて、
それまでも ロータスの親会社であるマレーシアの Proton をベースに、
グローバルな展開を描いていた。  [zerotohundred.com/newforums]
さらに レースの世界でも、GeniiGerard lopez F1 を中心に強い関係を持ち、
もちろん GT選手権や WEC、ラリー、Indy、ハイブリッド技術や City Car 構想等、
多枝に渡る分野 を包括し、資金手当てまでも含め、幅広く 企業イメージの確立を
目指していた。  [www.dailymail.co.uk]


Swizz Beatz, Bahar

筆者は 彼をのことを、それなりに評価していいと思っている。
確かに彼の振る舞いは 少々ハデであった、というよりも 目立った行動に出ていた。
そして 金遣いも粗かったかもしれぬ。 それを理由に 退任させられてしまったが、
ロータスの歴史の中で、創業者 Chapman 以外に、彼ほど ロータスの名を世間に
知らしめ、パリで 一挙に5台ものコンセプト・カー を発表し、"ウゎ、すげぇーな !
ホントにこれ、全部 売り出すのか !? " とまで 世の中が注目したのは 間違いない。

でも、社内の一部の人間は、"こんな派手なことを ブチ上げたら、いったい いくら
かかるかも知れん ! 会社 潰す気か ? " と考えたのではないか ?
しかも エンジンまで 自製すると言い出したものだから、いよいよ彼の "蛮行" を
疑ってしまったのだ。

しかし、Bahar は、彼一流の賭けに出たに違いない。
きっと、 "こんな少ない販売台数で、将来に渡って会社が成り立つハズがない。
コアなロータス・ファンばかりでなく、もっと幅広い層に向けて会社ごと発信しなければ、
売上は伸びない。 パリは その為の パフオーマンスだ。" と。
だから、実は Bahar は、5台全部を発売する気なんか 最初からなかったんだと
私は想う。 そのために設備を拡張したら、それこそ ロータスの現状の規模では、
明らかに過剰投資だって事くらいは 分かった上で、彼は その挙行に 出たのだ。

でも、エンジンだけは 無理をしてでも創りたかっただろう。
それこそが、ロータスにとっての 自身のプライオリティーを鼓舞し、世間に知らしめ、
会社の地位の向上に継(つなが)るのは目に見えている。
それで初めて 一流の仲間入りが出来るのである。
ポルシェ、フェラーリにはなれなくても、その次のポジション位には着ける。

Dany Bahar

実は エンジンを自製するのは そんな簡単なことではない。
ちゃんとしたエンジンを造るには、莫大な投資が必要である。
でも、それを乗り越えない限りは一流には成り得ないし、ロータスは現状のまま、
下手したら 終わってしまう。  だから、自社エンジンの開発は やるべきだった。
Honda だって 創業後しばらくしてから、会社の規模を上回る設備投資をした為に、
潰れそうになったことがある。 でも、冒険を乗り越えてこそ 会社が発展した例は、
歴史が示す通りだ。 冒険のない会社に、大きな成功はないのかも知れぬ。

世間では、フェラーリやポルシェの真似をしたかったんだろうと 彼に評価を下したが、
Bahar は、いくらロータスでも 5年や10年で そんな風になりっこないのも
承知だったはずである。 でも、ロータスが普通の会社のままではいけないし、
ロータスは 他とは違った 特別な存在でなくてはならない。

その為には、それなりの仕掛けをして行かない限りは 一流にはなれず、
せいぜい 年間2~3000台の生産規模で 辛うじて存続していくしかない。
それを承知の上で、彼は 派手に振る舞い、"暴挙" に出たのである。

ロータスの現首脳陣は、SUV と4ドア・セダンを、なんぞと言っているが、
それこそ 他社のマネではないか !  そんな安易な餌で、世間を釣り上げる事が
出来るのか ?  ロータスの SUV なんか 誰が喜んで乗るものか。
セダンも、一連の流れが成功したあとに 出せばいいことで、現在のロータスの
レベルでそんなものを売り出したって、カッコだけのSUV やセダンしか作れっこない
から、多分、失敗する。 売れない。 売れても大したことない。 設備はムダになる。

それよりか まず、せっかく造った Evora をもっとプロモートしたほうがいい。
一見 やや地味な感じの Evora だが、ロータスとしての資質は充分である。
もっと活かすべきだ。 場合によったら Evora ベースに、ほとんどソックリでいいから
ニューモデルと称して車名も変更し、もっとアグレッシブなクルマに仕立てる。
名前も、プロトタイプの頃に使っていたコード名 "Eagle" がいいんじゃないか。
この際 あまり費用をかけずに Evora を変身させてしまえばいい。

さらに、New Esprit  ロータスの旗艦として、エスプリは必要だ。
もう キット・カー屋じゃないんだから、会社自体のボリューム感として、EliseExige
Evora だけでは役不足である。
パリに登場した Esprit も、どの程度出来上がっていたかは 定かでないが、
ある程度の道筋だけは出来ていただろうから、もう一度 それを引っ張り出してきて
完成させればいい。 まあ、そんな簡単な事ではないだろうが、デザインもそのままで
いいし、エンジンも Toyota V8 でいい。 SUV やセダンなんか造ってる場合じゃない。

そして Bahar は 最後の頃、セブンに匹敵する小型スポーツカー のことを
チラッと話していた。 創業者 Chapman の遺志は忘れていない、と。
多分、具体的な試作や絵は まだ無かったかも知れないが、それを実行に移す前に、
彼は解任させられてしまった。 Bahar に最終判断を下したのは、マレーシアだろう。
残念ながら、Bahar のセンス マレーシアのセンスや考え方は 違っていた。
これはもう、絶対的な確約があるワケではないので、経営者のセンスの問題である。
彼は順を追って段取りをし、間もなく 小型スポーツカーに移行しようとしていたのだ。

本当は、これこそが ロータスが至急に、いの一番にやるべきことであった。
小型のライト・ウェイトは、ロータスの最も得意な分野だったハズである。
且つ、開発費を抑えた FR スポーツがベストだ。 もちろん販売価格も、
顧客が買い易いレベルに抑えた、Elise より安価なクルマを 開発しなくてはいけない。
エンジンは取あえず借り物でもいい。
この際、MX-5 と同じ マツダ・エンジンだっていいじゃないか !

マツダさんに協力してもらって、仲良くやればいい。 Bahar だったら出来ただろう。
Mazda だって、ロータスのノウハウは欲しいに決まっている。
そして MX-5 は さらに熟成するであろう。  お互いに いい所を教え合えばいいのだ。
とにかく、そうやって販売台数を稼ぐ。
でも絶対条件として、中身(シャシーや足廻り)は ロータスなりの創意工夫を凝らした
かなり革新的なものでなければならない。

初期の Elise は、それがあったからこそ成功したのである。
人と同じ事ををやっていてはダメだ。 今の Elise、Exige は重すぎる。
馬力で押さえ込んでいるだけで、初期型 Elise のような 小気味よいフットワークは
無くなってしまった。 重くて立派そうに見えるクルマなら 誰だって造ることが出来る。

つまり、ロータスは ロータスでなくては意味がない。  さあ、 頑張ってくれ !!!