2011年9月30日金曜日

Ginetta G40R

[pic. Telegraph]
Ginetta G40R, reviewed 200811

50年代の終末、ウォークレット兄弟 (Bob、Douglas、Ivor、Trever)の
4人で創業した ”Ginetta Cars”。 
彼らが持っていた Wolseley Hornet を改造したのが そもそもの始まりである。

以後、チューブラー・スペースフレームとグラスファイバーに包まれた
"小型超軽量" ボディーのジネッタは、そのモデル "G4" を皮切りに
数々のレース・シーンとオン・ロードで、人々を凌駕する。

期しくも、チャプマンが "ライトウェイト" を掲げて Lotus を焼成させて
いったように、 Walklett 達も また そのあとを追った。
しかし、チャプマンのアグレッシブな性格と、ウォークレットの穏やかな
業わいは、その後の 各々の発展を二分することになる。

ジネッタ社は、90年代の初めに 我々がオーダーしたG4G12
再生産を シェフィールドから30分ほどの Scunthorpe の地で再開した。
この様子は、当時のBBCでも放映され、また ウォークレット始め
4人の幹部が 日本の当店を訪れ プレス発表を行い、日本経済新聞にも
掲載されている。

4人兄弟のうち、Ivor を除いて 他の3人は 他界したが、
現在は、Trever の息子 マークと共に
その穏やかな性格を保ちつつ、ジネッタの真髄を守っている。
実際、彼らと何時間 話をしても、その温厚さは 変わらない。
現在は "DARE" として、その業わいを引き継ぐ。

G4 G12 については、日本のM 君が、そのブランドを継承するが、
いまひとつ 旨く機能していないと想われるので、残念なことだ。
私自身は、同様に ”G16” ブランドを買い取り、現在は DARE社に
その生産を委託している。

本来の創業者である Walklett は、1989年に ジネッタ・ビジネスを
リタイアし、その後 "DARE" を創業している。
以後、Mr. Martin Phaff が ジネッタを引き継いで、Sheffield を中心に、
主に G20、G27 をメインに製造、販売し、ワンメーク・レースを企画したり、
諸々 トライするも いま一つで、2005年に LNT Group を率いる
Lawrence Tomlinson に会社を売却した。

さて、Tomlinson の登場で Ginetta は 大きく変貌することになる。
彼は LNTグループの総師として、"KERS" の開発を始め、
McLaren とは別の立場で レース界に君臨している。

その開発力とポテンシャルで、Tomlinson は この数年で ジネッタを
大きく躍進させた。 ただし、旧ジネッタのクルマについては、
彼の事業の性格上、殆んど力を注ぐことはしていない。
今回 紹介する "Ginetta G40R" は、この様な後ろ盾で 登場したクルマである。

G40R の前身となる "G40" は、主に ワンメーク・レースを中心に
展開していたが、それを ロード用に フィードバクしたのが "G40R" だ。
だから、"R" は Racing でなく Road を意味する。

今年の一月、Birminghamレーシングカー・ショーで、
"G40" をつぶさに 観察した限りでは、そのクォリティーは、旧ジネッタを
遥かに凌ぎ、全くや 現代のコンペティション・カーとして 充分な仕上がりを
得ている。

[Pic. British Green Yokohama クリック ↓ ]















よって この "G40R" も、現行 新しい時代のジネッタとして、
また ロード・カーとして、納得できる仕上がりとスタビリイティーを持つものだ。
それは、ケーターハム・セブンが 日常の足として 使える位に変貌した様に、
"G40R" もまた、同様の改良が施された。

だから、ジネッタ・スピリットを引き継ぐ この"G40R" は、
"我々の求める" ロードゴーイング・レーサーとして
最良のクルマであることは、"確信” できる。
現行ケーターハム・セブンに匹敵するのが、この "G40R" だ。
この価格帯で これ以上のクルマは 存在しない。

実は、私自身 このクルマに関しての情報は、約3年前から感知していたが、
今回 満を期して 改めて紹介するものである。
さあ、真剣に考えよう !!  ご連絡ください。
britishgreenyokohama@gmail.com

  • [Specifications]
  • 1999cc in-line 4-cylinder, 16-valve, DOHC
  • Electronic fuel injection
  • Petrol developing 175bhp and 190Nm at 5000rpm
  • 0-60mph: 5.8s
  • Top speed: 140mph
  • Weight: 795kg

  • FIA safety cage
  • FIA fuel cell
  • Ginetta racing seats
  • 6 speed synchro H-pattern gearbox
  • 6 piece composite gel coat bodywork
  • 200lt boot space
  • 45lt fuel tank
  • 17” multispoke alloy wheels
  • Michelin tyres
  • Heated windscreen
  • Backlit dash
  • Tinted rear screen
  • Immobiliser
  • Push button start
  • Hella headlights
  • Ginetta racing steering wheel

  • [Optionals]
  • Power upgrade
  • Race tuning
  • 5 point racing harness
  • Range of paint finishes
  • Air conditioning
  • Range of interior trim options
  • On-board fire extinguisher
  • Removable steering wheel
  • Ginetta racing livery

  • Video 1      

     Lawrence Tomlinson