2016年1月31日日曜日

Music of Sadao Watanabe


さて、今回のイギリス行きのブログ・ネタは まだまだたくさんあるので、
今日は日曜日だし休憩。 ジャズでも聴こうではないか !
イギリス現地で私が撮った残りの写真を含めて、今からあと一週間は書き続けることが出来るから
まぁ、あわてる事はない。

今月12日に出発して バーミンガムのレーシングカー・ショーを目指して渡英した際に、
ANA の機内で聴いたのが このアルバムだった。   始めて聴いたアルバムだけど、とっても いい !
酒を呑みながら Jazz を堪能していたので、アっという間にヒースロー空港に到着した。
実際は 直行便で12時間のフライトだったけど。
出発前日は寝なかったし、機内で酒とジャズ以外は熟睡したので、時差ボケは無い。
 
帰国後に早速買い求めて、CD のジャケットを自分のカメラで撮ったのが上の画像だ。
ナベさんの顔部分に光が当たり過ぎて、少しボケてしまったが 素人写真だ、 ........ 御容赦 !

アルバムは 昨年6月にリオデジャネイロで現地録音され、10月に発売された近刊である。
渡辺さんは ラテンとアフリカ音楽にも精通され、というか大好きで、
これまでにも それらの曲想によるアルバムを何枚もリリースしている。
www.discogs.com/artist/323464-Sadao-Watanabe?page=2

今回も 彼の旧知の Cello奏者である Jaques Morelenbaum を迎え、精鋭のミュージシャンと
Jaques の編曲によるストリングスを交えて 素晴らしいサウダージ(Saudade : 郷愁)を表現する。
Sadao が長年にわたって培ってきたエキスとも言える 滲じみ出る様なサックスの音色は、
聴く者に静かな感動を与える。 一見、どこにでもあるように聞こえる そのメロディーは、
実は 彼にしか表現できない珠玉のサウンドなのだ。 間違いない !
40年以上、Jazz を聴き続けている私が言うのだから、........ 間違いない。

さて、今どき簡単に You Tube で拾えると思っていたこのアルバムの各曲は、
まだ 発売半年も経っていないせいか、なかなか見つからない。
だから、本日も このブログ経由でアルバムの中身をお伝えすることは出来ない。 スミマセン。
だから、3000円を払ってCD を買い求めるしかないのだが 致しかたない。
でも この CD は手許に一枚確保すべきだ。 間違いない !!

普段私は かなり アグレッシブなジャズを聴くので、このアルバムの様にしっとりと落ち着いた
ブルージーな曲は あまり聴かないのだけど、これはチョッと別格である。
視てみたまえ、上の写真を。  画像からも 音が滲じみ出ている !
表題の通り、ナチュラルで愛おしいサウンドを聴くことができる。  秀逸である !!

取りあえず今日は、彼が今迄に奏でた曲の極く一部に過ぎないが 聴いてみようか。
本当は 同じサキソフォーン奏者の Charlie Mariano と共演した "Iberian Waltz" なんかは、
彼の別の一面が聴けるので興味深いのだが、次回に。


youtube.com/watch?v=ZiWev47dkqw   Little Waltz for M

youtube.com/watch?v=HVfa-OdkhC8   Califolnia Shower

youtube.com/watch?v=8frODlYyNno    Tokyo Jazz 2006

youtube.com/watch?v=wp3sW1pMVYg  A Night in Tunisia 

youtube.com/watch?v=M5XnGTt3HEQ   Kirin(麒麟) the Club

youtube.com/watch?v=TiXCgTTGk5Q    Europa(with Santana)

youtube.com/watch?v=fwTUbkyo3WE   Manha de Carnaval(in Black Orpheus)

youtube.com/watch?v=wo2jWkjgsJA    Parker's Mood

youtube.com/watch?v=hqJgEsAUEaY    My Dear Life

かって私は 35年前に初めて訪れた New York で、ビレッジのジャズクラブ "The Bottom Line"
を訪れて 渡辺のライブを聴いた事がある。 まさか本場ニューヨークで聴けるとは !!
更に感心したのは、メイン・ストリートの各電柱に彼のライブを知らせる小旗がなびいていた事だ。
日本でも大手町や霞が関界隈で、国賓が来た時に掲げるあの旗と同じようなものだ。
既にこの時、ジャズの本場であるニューヨークでも Sadao Watanabe は有名人だったのである。
尚 残念ながら、ボトムラインは 2004年の1月に30周年をもって その歴史を閉じてしまった。
nytimes.com/2004/01/24/nyregion/the-bottom-line-a-historic-nightclub-calls-it



渡辺は 1933年の2月1日生まれ、ちょうど明日が誕生日で 83歳になる。
栃木県宇都宮市の出身。 18歳で上京し、銀座のクラブで演奏を始めた。
62年には ボストンのバークリー音楽院に留学、在学中にもアメリカの名だたるジャズメンと共演。
演奏スタイルとしては、同じアルトサックス奏者 Charlie Parker の影響を強く受ける。
やがて ボサノバに興味を示すようになり、その後もアフリカ音楽の吸収を併せて
現在でも その流れを強く引き継ぐ。 ジャズの域を超えた幅広い音楽性とセンスを持つ。
昨年10月には、ブラジル政府から 国家勲章を授与されている。

老いて益々盛んとは彼の事で、今後も活躍が期待される。  www.sadao.com/index.html

2016年1月29日金曜日

Choice the "Ace" !!

 Photo ; British Green Yokohama  Click to enlarge  )
バイク好きを自称しようとも、この Bike を知る者は多分 少数派だろう。
......... "Ariel Ace"   いづれ 稀代のバイクとなるに違いない。

"Ariel Atom" で名を馳せる Ariel Motor UK が、昨年から手掛けるスポーツバイクである。
詳細はホームページにも詳しいので、若干見にくいが ご覧いただきたい。 [arielmotor.co.uk]
昨年の1月に ファクトリーを訪れた時は、まだプロトタイプだった。

Ariel社が このバイクの企画を始めたのは 5年近く前の事だった。
そして、同社社長の Simon Saunders の頭の中には、さかのぼる事 更に5年前から、
つまり 今から10年近く前から、彼は この構想を練り始めていたのだ。

特徴的なアルミフレームを基本に、Honda VFR1200 のエンジンを擁し、V4・173hp @10,000rpm、
車重はやや重い 230kg だが、そこはパワフルなエンジンでカバーする。
変速機は マニュアル6速か DCT を Sport or Manual に切り替え、Traction Control も着く。
フレームは 良くあるチューブラー・フレームではなく、アルミブロックをマシニングで削った部材を
溶接して組み上げるという 実にユニークな手法を採る。

              各々片方の大きな一片は、斜めのトラスに見える部分も含めて
              20cm厚のアルミブロックから削り出す。

そして フロントのサスペンションを Girder Fork か Telescopic Fork をチョイスし、
Fuel Tank、Seat、Exhaust や Wheel 等の主だった部分を選択、その他のオプションを加えて
カスタマイズしていく。 ファイナル・ドライブは Shaft Drive。

0-60mph は 3.4秒、最高速 265km/h。
その他 各部のスペックは、フロント・サスに Showa 43mm adjustable(for Telescopic)、
リアは Single Swing Arm に、同じく Showa の Adjustable Damper を用いる。
Girder Fork Type には Ohlins を使用していた。

ブレーキ・キャリパーは Nissin の 320mm Twin Discs with 6 Piston radial Caliper(Front)、
276mm Single Disk with2 Piston sliding Caliper で、前後に Electronic ABS が着く。
ホィールは Front 17×3.5、Rear 17×6、タイアは Front 120/70ZR17、Rear 190/50ZR17 を履く。
ホィールベース 1541mm。 シート高やタンク容量はチョイス出来る。

以上、1年半前に発表されていたスペックは、ほぼ踏襲されている。

尚、価格は £20,000(本日のレートで 約350万円)からと それなりに高価ではあるが、
その容姿や性能、少ない生産台数などを鑑みると 納得できるものがあり、
持ちごたえ感も十分で、将来的には稀有なバイクになるに違いない。

世の中には 高性能でハイスペックなバイクがいくつも既存するが、
この "Ace" は、是非とも自身のコレクションに追加すべきである。

もちろん、ウチでも扱ってますから !!



 Bike (A)

Bike (B)

Future Customers  !?
左は 会社の主要メンバーの一人で社長の息子 Henry。 好青年だ。
普段は姿を見せない社長の Simon Saunders も会場に来ていたが、
なにやら真剣な顔でミーティングをしていたので、カメラは差し控えた。
もう一人、セールスマネージャーの Tom もいたが 撮るのを忘れた。

接客中、 ひょうきん者の ...... 工場長か。
去年 私がファクトリーを訪問したのを覚えていてくれた。

2016年1月28日木曜日

Zenos E10R in Birmingham

   Photo ; British Green Yokohama  Click to enlarge  )


2年前の Birmingham の Racingcar Show に始めて登場した Zenos E10。
スタンダードな "E10" と アップグレードした "E10S" は既に販売を開始しているが、
今年のバーミンガムでは、そのトップ・グレードである "E10R" が公開された。
昨年末にも 当ブログでリポートした通りだ。
britishgreenyokohama.blogspot.jp/search/label/zns
britishgreenyokohama.blogspot.jp/search?q=Zenos+E10R

英誌から その挙動を " Huge Fun !! " と賞された E10R は、Ford EcoBoost / 2.3 liter Turbo
を擁し、700kgの車重に対して350bhp を絞り出す。 最高速は "控え目の" 250km/h、
0-60mphは 3秒で走り切り、Road & Track を軽々と熟(こな)す実力を持つ。
最小限のパッドを張ったカーボン・シートには 独Schroth の 6ポイント・ハーネスが備わる。
販売開始予定は、今年の夏頃からか。  予価は£43,995 から。

フレキシブルなアルミのバックボーン・フレームを持つ E10 シリーズは、
低コストと強度を両立させて 生産性の効率化も実現した優れた構造である。 しかも軽い !
軽さは、我々にとって生命線ともいえる。 軽さがもたらすハンドリングは、一度味わうとクセになる。
重くても馬力が有れば クルマはいくらでも速くなるが、"Fun to drive" を実現する為には、
重い車重を制御する格段の技術力と格段の馬力が必要だし、何よりも コストアップが必然となる。
軽い車重と高いクォリティーを持つ Zenos は、ミッドシップ・スポーツの中でも最安値の部類だろう。

一年前の1月には、ノーフォーク州 Wymondham に在る Zenos Cars の工場を訪ねている。
britishgreenyokohama.blogspot.jp/search/label/zenos

Norwich に向かう A11 を走り、右側に Snetterton Circuit の看板を見ながら、
そこから約15km先のジャンクションを左に降りて、2kmちょっと行くとファクトリーに到着する。
同じジャンクションを右に向かうと Lotus の本社が在るが、この20年間に何度も訪れたものだ。
ロータスは自社のテスト・トラックを持つが、駆け出しの Zenos には スネッタートンが最適の
テスト・コースとなろう。 いい環境だ。 会社から15分で着くことが出来るのではないか。

余談だが、この辺りは交通渋滞なんか無いし、そもそも信号なんか無い !  15分は余裕だ。
信号がなくても、交差点の安全性は 例の Roundabout で確保している。
これは実に合理的なシステムで、"信号待ち" に相当する時間は圧倒的に少ない。
交差点に進入するクルマが少ない時には 一瞬で通過する事が出来る。
youtube.com/watch?v=S-x2raIwxCs  [Video Roundabout]
どこかの国みたいに、対向車が来ないのが確認出来たにもかかわらず、
黙々と待機するようなアホな状況は、全く無い !!  歩行者だって クルマが来なければ、
信号が赤でもどんどん渡る。 信号が変わるまで ジッと待ってる人は、10人に1人もいません。

同じ距離をクルマで移動する場合、場所にもよるが日本の半分ほどの時間しか掛からないだろう。
英国で信号が存在するのは、大きな街の大きな交差点だけである。
日本は毎日毎日、全国的規模で どれだけの時間とガソリンをムダにしているのか。恐ろしい事だ !
更に英国の全ての高速道路は無料である。 素晴らしい !!
東京の国道16号線に相当する "M25号線" は、東名高速より立派な片側3車線の立体交差で、
ロンドンを完全に一周している。 英国の交通インフラは、日本より圧倒的に優れている。

さて本題に戻るが、昨年後半から Zenos Cars の代表になった Mark Edwards から会場で話を
聞いたところ、今後は 当初から予定している E10 のクローズド・モデルの開発を進め、
多分それは、ここ1~2年のうちに 発表出来るだろうとの事だった。
britishgreenyokohama.blogspot.jp/2013/09/zenos-all-new-product.html

更に "その先も、新たなモデルが有るんじゃないのか !? " と水を向けると、
ニャっと笑って、"それ以上は言えない。" と口を濁した。
更に "有るんでしょう !? " と追い打ちをかけると、やはり笑顔が返ってきただけだったが、
無いとは言わなかった。 ........ , 有るに違いなかろう !

No Door,  No Roof,  and No Window !
Shark !!