今年のGoodwood は、ロータスが主役として テーマ・カーとなったが、
併せて "Lotus Elan" の生誕50周年という 象徴的な機会でもあった。
現行のElise シリーズは また別な意味として、コード・ネーム "Lotus 26" の
エランは、ロータス創業以来 一番の商業的成功を納めたクルマとなった。
1962年10月の英国モーターショーで エリートの後継として登場してから
生産終了まで、"Elan +2" の生産を最後として、17392台のエラン・シリーズが
世に送り出された。
FR の"Light Weight" スポーツカーとして、ロータスの名を不滅なものとする。
昨年亡くなった Ron Hickman がデザインを担当した。
彼は、例の Black & Decker の工具シリーズにも係わっている。
生産開始当初は、フォード・コルチナがベースの1.5 リッター・ツインカムは、
まもなく 1558cc にス-プ・アップされ、"1.6 リッター・Lotus Twin-Cam"
として 主役の座に就いた。
当時の小排気量スポーツ・カーとしては 画期的な構造を盛り込み、
バックボーン・シャシーをファイバーグラス・ボディー で包み、
天然木目のダッシュボードを備え、それまで無骨だったスポーツカーの
コクピットに、粋なデザイン・センスを与えている。
更に、4輪独立懸架、4輪ディスク・ブレーキの足と、ポップアップ・ヘッドライト、
ヒーターを標準装備し、わずか 670Kg の軽いクルマに仕立て上げた。
後に パワー・ウインドが着くようになったのも、軽量化の為だという。
62年当初、オープン・トップのS1・ドロップヘッド・ロードスターとして始まり、
一部 キット・フォームでの販売も行われた。
翌63年には、ハードトップをオプションで追加する。
65年には S2・Fixed Head クーペが登場し、66年にはS3 となって、
パワー・ウインドが着くようになり、 ロードスターにはウインド・サッシが備わる。
67年からは "+ 2 " が加わるが、68年にS4 に発展、細かい変更が為された。
71年には、腰下を 白を基調として塗り分けた "Sprint" も登場する。
" +2 " は、72年のS4 の生産終了後も 2年間、生産を継続している。
尚、89年から、同じエランの名で 1.6リッターのIsuzu ・エンジンを積んだ
FF モデルが生産されたが、圧倒的に支持された初代エランとはまったく別の
構造とカタチで 人気を得ず、95年に終了した。
但し、FF のスポーツカーとしては "Handling by Lotus" も卓越しており、
"Fun to Drive ! " を実現している。
Lotus Elan Forever !!